日本で日常生活を送っていると、仕事や特別な場面でない限り滅多に出会わない「交渉が必要な場面」が海外を旅行した際には頻繁に起こり得ます。今回は色んな場面を想定し、その状況で使える交渉術を具体例を挙げながら紹介していこうと思います。どこの国でも基本的に英語での交渉になると思いますので、参考のために英語でのやり取りを載せています。ここで注意して欲しいのが、今回は「英語で会話」することには注力せず、「英語を使用」して交渉することに焦点を当てています(詳しい違いはコチラで説明しています)。なので、英語が話せないからといって交渉を諦めて向こうの言いなりの金額を支払う必要は全くありません。これからご紹介するのは、英語力が限りなくゼロに近かった頃から僕自身が使っていた方法と英語です。
お土産屋さんでの価格交渉
お店にある商品にはすでに値段がつけられており、我々は普段その書いてある価格通りの金額を支払って買い物をします。しかしながら、国によってはそもそも価格が書いていなかったり、かなり高額に設定されている場合があります。多くの場合それは、「外国人たちになんでも高額で売り付けてやろう」という気持ちで設定している訳ではありません。もちろんそういうケースももちろんありますが、基本的に交渉するつもりで価格を設定しています。実際にどんな風に交渉するのか見ていきましょう。
タイで気に入ったTシャツを買いたいとき
自分「Hi hello! How much is this T-Shirt?(こんにちは!このTシャツいくらですか?)」
店員「200THB(200バーツだよ)」
自分「Can you Discount?(ディスカウントできますか?)」
店員「How much?(いくらなら買うんだい?)」
自分「Hmmm 50THB!(んー50バーツかなー)」
店員「Hahaha no way! how about 150THB!(あははー無理無理!150ならいいよ」
自分「100!」
店員「125!」
自分「Hmm OKOK!(んーおけおけ!)」
カンボジアでお土産を買いたいとき
自分「Hi hello! How much is this Post Card?(こんにちは!このポストカードいくらですか?)」
店員「1 USD」
自分 「I will buy 3! so 2 USD OK?(3枚買うから2ドルにしてよ!)」
~別パターン~
自分「Hi hello! How much is this Post Card?(こんにちは!このポストカードいくらですか?)」
店員「1 USD」
自分「How about this magnet?(じゃあこのマグネットは?)」
店員「2USD」
自分「I will buy both! 2USD OK?(両方買うから2ドルにしてよ)」
解説
まず初めに、使う英語なんてこんなもんです。特に英語圏でない地域では店員もほとんど英語を話せないことが多いです。それでも彼らは英語を使うことには長けています。なのでこちらも、話さなくて良いので使いましょう。
まず最初のタイの例ですが、まず初めに店員を笑わせるくらい低い値段を言ってみましょう。そうすると大抵店員が妥当な値段を伝えてきます。そこからは自分次第で交渉を進めていきましょう。もっと下げてみてもいいし、そのまま買ってもいいでしょう。本当の適正価格なんてものはありませんから、自分が買っても良いと思う値段で買えばいいんです。
次のカンボジアの例ではポストカードの他にもマグネットを買うことを交渉材料にしています。2つの例に共通して言えることは複数買うことを理由に値段交渉している点です。ストレートに価格を下げてくれと言うのは気が引けるという場合や、友達と一緒に何かを買うときなんかには使える方法です。基本的にお店の人たちはたくさん売りたいので、思っているよりすんなり交渉に応じてくれるはずです。
タクシーやトゥクトゥクでの交渉術
お店よりも少しハードルが高く、そして国によっては必須になってくる交渉です。
たまに、相手の言った価格より低い価格を言うことが失礼なんじゃないかと思って交渉できないという人がいますが、それはもったいないです。向こうは交渉在りきで価格を提示してきているので、値切ることは失礼ではありません(もちろん国によりますが)。特にタクシーやトゥクトゥクなどの乗り物系は最初にしっかりと交渉しておかないと逆につけこまれ、降りるときになって法外な金額を請求してくるなど、「隙」を相手に見せることになりかねません。初めに交渉を終わらせ、「約束」することが大切です。
インドネシアでタクシーに乗りたいとき
自分「Do you have meter?(メーターついてますか?)」
運転主「I’m sorry I don’t have it(ないです)」
自分「I want to go to Bali Hotel……Hou much?(バリホテルまで行きたいんですけど、いくらですか?)」
運転手「100,000IDR(10万ルピアだよ)」
自分「expensive! 50,000IDR!(高いよ)!5万ルピアにして!」
運転手「80,000! OK?」
自分「NO 50,000 or I will take another meter taxi!(いや、5万ルピアで乗せてくれないなら他にメーターついてるタクシー探すよ!)」
インドでリキシャーに乗りたいとき
自分「How much? I want to go to Delhi Guesthouse(デリーゲストハウスまで行きたいんだけどいくら?)」
運転手「300INR(300ルピーだよ)」
自分「I came here by 150INR before!(こないだ乗った時は150ルピーだったよ!)」
運転手「NO! 300INR(300ルピーだ)」
自分「OK….I will walk! bye!(じゃあ歩くよーばいばい!)」
解説
まずインドネシアの例ですが、基本的にタクシーに乗る際にはメーターの有無を確認しましょう。これはどこの国へ行っても同じです。交渉よりも圧倒的に安くなる場合がほとんどで、お土産屋さんなどとは違ってここには真の価格があります。そしてメーターがないようなら交渉に移ります。値段は運転手がいくらと言おうが無視し、自分の払いたい金額をまず言いましょう。もしこじれるようならすぐに諦め、別のタクシーを探すと伝えます。ここで注意したいのが、タクシーがたくさんいる地域では多少強気に、全くいないようならある程度の言い値は我慢して払いましょう。背に腹は代えられません。
次にインドの例ですが、これは実はかなりタクシー泣かせの必殺技です。タクシー以外にもトゥクトゥクやリキシャー、乗り物系全般に対して有効な交渉方法です。「I will walk(歩く!)」と肩をすくめて見せ、実際に歩き始めましょう。ほぼほぼ呼び止めてきます。呼び止められたら再度交渉スタートですが、自分の希望が通りやすくなっていること間違いなしです。無理なようななら歩きだして他のタクシーを探すなりしましょう。
・番外編
こちらから値段を言う方法があります。これは少し英語を使うことに慣れてきてから、または旅慣れてきてからの方がいいかもしれないと思い、番外編にしました。自分の買いたい値段がある時、またはその相場が分かっている時などに使います。「いくらいくらで良いか?」という入りになるので、その理由を説明出来た方が交渉がスムーズにいくでしょう。似たような方法で、商品を指差して黙ってお金を渡すというやり方もありです。
最後に
これを読んで、「簡単じゃないか」と思った方はきっと今すぐにでも実践できると思います。「まだ少し自信ないな」と感じる方は、まずは「How much?」とだけ聞いてみましょう。
商品を眺めていると、稀に向こうから値段を下げてくれることあります。少しずつ会話を増やしていき、上記の例を元に自分の交渉方法を確立させましょう。
ここに書いてあるのはあくまでも例えであり、自分の方法が出来上がればそれが最強です。次第に「こんな方法もあるよ」とか「私の必勝法はこうだよ」という交渉方法が出来上がってくるはずです。
とはいえやはり最低限の英語力だけでも身に着けておきたいという方には短期の語学留学がオススメです。英語を話さざるを得ない状況に飛び込み、実践で鍛えるのが手っ取り早いと思います。
僕が以前ににセブに語学留学した時のことをまとめているので参考までに↓↓をどうぞ。
最後まで読んで頂きありがとうございました!