1人旅の4つの醍醐味【旅の楽しみ方】

旅のノウハウ・etc

 「ずっと1人で旅をしていてつまらなくないの?」、「1人だけだと不安にならない?寂しくないの?」とよく聞かれます。僕の答えはYESでもありNOでもあります。確かに1人旅は孤独で仲間が欲しいと思う瞬間も多々あります。それら1人旅のデメリットは別の機会に紹介しようと思います。僕は1人旅を始めて5年が経ちますが、純粋にずっと1人ぼっちでトボトボと旅をしていたわけではありません。そのことも含め今回は1人で旅をするメリット、その醍醐味を4つご紹介しようと思います。

1.自由

 一人旅はなんと言っても自由です。右へ行こうが左へ行こうが、その場で立ち止まっていようが自分のしたいように旅をすることができます。観光地を心ゆくまで巡り歩くも良し、宿で何日もダラダラとしているも良しです。自由気ままに好きな場所で好きなことをすることができる機会というのは、実はかなり珍しくまた貴重な経験だと思います。

 どんなに心許せる相手と一緒だとしても海外という特殊な環境下では、滞在期間が長くなればなるほどに段々と一緒にいることが辛くなってくるかもしれません。旅は人を試します。特に「2人」を試すと僕は強く信じています。カップルや夫婦、友達との旅において、始めはみんな仲良く楽しんでいますが後半になると別れて旅をしていたり、片方が先に帰国していたりする例を僕はたくさん見てきました(SNSでバラバラになったことを知るケースが多いです)。持論ですが、長期の旅になればなるほど人数に比例して旅の難易度は上がっていくと思っています。僕が1人旅をオススメする理由の1つがこれなのです。

 では旅を始めたらもうずっと1人ぼっちでいないといけないのかというと、もちろんそういうわけではありません。旅先で仲間をつくることも1人旅では自由なのです。宿やレストラン、観光地や時には道端で友達ができたこともありました。旅仲間と一緒に騒いだりバカをやったり、時には一緒に国境を越えたりしたこともあります。そしてお互いに何となくのタイミングでまた1人に戻り旅を続けるのです。そんな風に同じ自由を共有した友達とは今でも日本で遊んだり、時には別の国で再開したりもします。

 誰もが何かしらに縛られて生きていると思います。しかし1人で旅をしている間だけは好きに自分の思うがままに、己を解放して自由を満喫するチャンスがあるのです。

2.集中

 1人旅は何かに集中することができます。良くも悪くも1人旅を始めると周りには友達や恋人、もちろんのこと上司や教師もいません。もっと言うと日本語を話す人間すらもほぼおらず、そんな自分だけの環境では何かに集中をするのにはピッタリです。読書や音楽や勉強、動画、ゲーム、ブログ、副業の作業などなんにでもじっくりと取り組めます。

 何か具体的なものだけに集中する必要はありません。これからの自分の将来のことや、今までにあった楽しい思い出、日本にいる仲の良い友達や家族のこと、はたまた何か哲学的なことや思考実験に延々と集中するというのも贅沢な時間の使い方で1人旅らしいと思います。

 宿やカフェや公園、移動のバス、列車、飛行機の中や空港の待ち時間など何かに集中できる時間はいくらでも見つけることができます。自分を邪魔するものの存在しない環境で好きなだけ自分と向き合うのも1人旅の醍醐味であると思います。

3.孤独

 1人旅は孤独です。それだけ聞くとなんだかデメリットのように聞こえますが、旅の孤独には良い点もたくさんあるのです。まず日本で普通に生活していたり、誰かと旅をしていると孤独という状況には陥りにくいと思います。ベトナムの深夜バスに揺られている時、ラオスの森の中をバイクで駆け抜けている時、ネパールの宿でヒマラヤ山脈を見上げている時、ハンガリーの廃墟バーで1人飲んでいる時、孤独は最高の友になり得ます。静かに何かを考えたり、自分と向き合ってみたり、普段考えたことないことを考える良い機会を与えてくれます。

 痛い奴に写るかもしれませんが、孤独は独特の酔いをもたらすと思っています。日本を離れたった1人、周りは異文化、圧倒的マイノリティの弱者である自分を認識して客観視した時、何か感じるものがあると思います。その環境に震えるのか、わくわくするのか、自己陶酔するのか、はたまた何かインスピレーションを得るのかは人それぞれかですが、味わえる経験としては1人旅ならではです。

 見たことも感じたこともない環境に飛び込む際にたった1人であるという状況は滅多にあるものではありません。なんだかんだ支えてくれる人や、背中を押してくれる人に我々は囲まれています。全てを自分の力で解決し、突き進むという経験を1人旅は与えてくれます。

4.自信

 1人旅は自信がつきます。これは個人差があると思いますが、上記の「孤独」を経た人なら少なからず自信を手にするのかなと思います。1人旅はいろんな瞬間で自立を促してもくれます。知らず知らずのうちに依存していた「ナニカ」に気づいたり、自分が出来ない事を知ることができ、結果として自立に繋がるのだと思います。旅に出るまでは気づかなかった様々な発見や気づき、そしてそれらの解決やその過程は自分の中で大きな財産になっています。

 旅を始めたばかりの旅人に1年後また別の国で出会うと、まるで別人のようになっていることが珍しくありません。それは髪の毛が伸びてぼさぼさになり、日焼けして真っ黒になり、着ている服がよれよれになっているからという理由だけではなく、内面的にたくましくなっていることを感じるのです。

 「旅で人生は変わるのか」と聞かれたら僕の答えは否定的ですが、旅は何か新しいものを見せてくれたり気付かせてくれます。それらたくさんの刺激や体験が結果として自信を手にすることに繋がるのかなと思います。

最後に

 僕の思う1人旅の醍醐味を4つご紹介しました。かなり大味ざっくりとでしたがその魅力を紹介したつもりです。実のところ醍醐味は旅する人の数だけあり、細かいことを言っていくとそれは無限にあると思います。僕自身まだまだ旅を続けており、常日頃新たな発見の連続です。この記事がこれから1人で旅をしようか迷っている人、何となく踏み出せない人の後押しになれば幸いです。

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