旅をしていると奇跡に慣れると思っています。
異国の地で出会う全ての出来事、景色、人、ものに至るまで、言ってしまえば奇跡のようなものなので、ちょっとやそっとの奇跡では驚かなくなっているのかもしれません。
とは言ってもやはり声を上げてしまうような奇跡体験も多々あり、今回はそんな旅をしている間に出会った奇跡を5つご紹介しようと思います。
仲良くなった旅人と家が50メートルの距離
ハンガリーのブダペストで宿の管理人をしていた時の話です。
宿では基本的にはヒマをぶちかましていたので、やってくる宿泊客に絡み倒すという毎日を送っていました。
ある日、カップルの旅人がやってきたので、いつものようにまったりお喋りをしていました。出身地の話から住んでいる場所の話になり、なんと彼らの家と僕のアパートが50mの距離にあることが発覚しました。
東欧の地で起こったまさかの奇跡でした。
4度に渡る旅先被り
これは恐らく僕の人生の中でもトップクラスの奇跡だと思っています。
世には世界一周をしている人というのは実はかなりの数いるのです。そして同じ時期に世界一周をしている人たちはルートが被ることがあるので、SNSなどで繋がっていたり連絡先を知っていれば割と再開するというケースがあるのです。
そしてそれのさらにすごいケースがこの奇跡です。
僕は彼とタイのチェンマイで出会いました。
韓国人の旅人で、気が合ったので近くの食堂でよくご飯を一緒に食べに行ったりしていました。
次に彼に出会ったのはネパールのカトマンズにある安宿でした。完全に偶然だったので驚きましたが、まあそんなこともあるよねと笑いあっていました。
次に彼に出会ったのはインドのジャイプールでした。エスカレターの上りと下りですれ違い、思わず彼の腕を掴みました。互いにめちゃくちゃびっくりして、その奇跡にチャイで乾杯しました。その次の日、彼と同じゲストハウスに宿を取り、連絡先を交換しました。
最後に再開したのはインドのハンピでした。ハンピを出る2日前に彼からふと連絡が来て、「今どこにいる?」と聞かれました。ハンピだと伝えると、「今ちょうどそこに向かってる。なんだかそんな気がしたんだ」と言われ、3度目の奇跡にもまたチャイで乾杯をしました。
怖くなるくらいの偶然の重なりでした。
フィリピンで盗難されたiPhoneに韓国で再開
フィリピン出国の日、空港まで見送りしてくれるという友達と一緒にウーバー(配車サービス)に乗り込みました。僕らは空港に行く前に飯でも食おうということで、ウーバーの運転手に「現在地→レストラン」と「レストラン→空港」というルートをお願いしました。
ご飯を食べている間、運転手は待っていてくれるというので、その分の料金を上乗せする約束で利用しました。
レストランに着き、車を降りた時にアイフォンを車内に置き忘れました。この時点ではもちろん僕はそのことに気づいていません。気づいたのはレストラン内です。
車に戻り、運転手にアイフォンを知らないかと尋ねると肩をすくめます。見つかったら連絡するからと一緒にいた友達と連絡先を交換していました。
離陸の時間が近づいていた僕は空港に向かいながら、車内で荷物をひっくり返していました。それでも見つからず、僕はフィリピンを後にしました。一応予備の古いアイフォンを持っていたのでそれでやりくりするしかありません。
空港まで送ってくれた友達から連絡があり、奇妙な事をウーバーの運転手が言っていると言われました。「僕のアイフォンが見つかったが、いとこがそれを売ってしまった。取り返すにはそれなりのお金が必要だ」とのことです。見え見えですね。
友達はフィリピンの語学学校に通っており、僕のアイフォンの件を学校の先生に相談してくれました。すると、その先生がめちゃくちゃ怒り狂ってくれたらしく、非難の電話をウーバーの運転手にかけ、警察に連絡すると脅してくれたのです。
結果として、ウーバーの運転手は僕のアイフォンを友達に返し、その友達とは韓国で再開して無事にアイフォンを受け取りました。
その友達と先生には感謝しかない奇跡でした。
フランス人と元カノ被り(時期も)
オーストラリアのドミトリーで知り合ったフランス人との奇跡です。
どこの出身なんだと聞かれ、日本だと答えると俺は日本人の彼女がいたことがあるんだと自慢気に言われました。
なんでも日本に1年半ほど滞在していたことがあるということで、その時に日本人の女性と付き合っていたというのです。
滞在場所が僕の地元と同じだったということもあり、話は盛り上がりました。
恋愛の話になり、1番最近お前が付き合っていた元カノを見せてくれと言われました。インスタグラムを開いて見せてあげると、OMG No way と言ってめちゃくちゃ驚いています。
話を聞くと、なんと彼が付き合っていた彼女と同一人物だと言うのです。
そんなバカなと写真を見せてもらうと、彼女が彼の頬っぺたにキスをしている写真を見せられて仰天しました。しかも付き合っていた時期も若干被っており、2人して顔を見合わせて無言で肩をすくめるという謎の時間が生まれました。そこにいた他の宿泊客たちは爆笑していましたが、僕らはなんとも言えない表情でした。
おそらくこのブログを見ているであろうあなたのことですよ。
初めて数日のブログを見てくれていた旅人
タイのバンコクのある安宿でゴロゴロしていると、日本人ぽい女性がやってきたので声をかけました。
案の定彼女は日本人で、旅人同士がいつもやるような旅の情報交換をしました。
次第に話は雑談に変わり、お互いの趣味の話になったので、僕はシーシャ(水タバコ)が好きな事を話しました。すると彼女は何やら考え込み始めたのです。
「もしかして、すぴさんですか?」
そう唐突に尋ねられて驚きました。
外国のシーシャ屋を紹介しているブログを最近読んだとのことで、僕のブログかなと思いついたのだそうです。確かに当時のこのブログは外国のシーシャ屋さんを紹介する記事(再UP済)が数件あるのみでした。
1日数件のアクセスもなかったような走り始めのブログを見つけ出してくれたことと、偶然にもその人に出会えたことは間違いなく今のブログ更新のモチベーションになっています。
彼女はその時、色々とモチベーションが下がっていたそうで、久しぶりに日本人と話せて良かったありがとうと言っていましたが、お礼を言いたいのは僕の方です。
最後に
旅先の奇跡を思い出し、書き出していて気がついたのですが、僕の体験する奇跡は人との出会いに関するものがほとんどでした。
宝くじに当たったとか、目の前に突然隕石が落ちてきたとか、新生物を発見したとか、そういった飛び抜けた奇跡には出会ったことがありませんが、偶然に異国でバッタリ再開!みたいな奇跡は割と体験していました。
今回はポジティブな奇跡について書きましたが、逆にネガティブな奇跡についてもまとめています。安宿についての地獄体験です。↓↓をどうぞ。
最後まで読んで頂きありがとうございました!