◯◯過ぎる安宿4選

旅のノウハウ・etc

 外国の安宿を泊まり歩く生活を5年ほど続けました。

 時には安宿以外にもシェアハウスや民泊なんかも利用しましたが、基本的にその国や地域で最安値付近の宿に泊まり続けてきました。安宿に泊まる理由は色々とありますが、楽しいからやっているわけで誰かにやらされていたり仕事でしているわけではありません。

 安宿は安宿たる由縁があることが多く、それは「◯◯過ぎる」という風に何かが振り切られていたりします。今回は僕が泊まってきた無数の安宿の中から、そんな何かに振り切りすぎている安宿を4つ紹介します。

 宿の詳しい詳細はあえて載せませんが、訪れたいということでしたらDMか何かで連絡してくれればお教えします。

 

うるさ過ぎる宿

 タイのバンコク、カオサン通りにある宿です。

 僕が今まで泊まったバンコクの宿で恐らく最安値で一泊80バーツか70バーツだったと記憶しています。数年前だったので今はどうか分かりませんが、激安でした。

 激安なのにはもちろん理由があります。カオサン通りはタイを代表するバックパッカーの聖地で、クラブや飲み屋の立ち並ぶ繁華街です。毎晩ピークタイムには通りに人が溢れ、バケツでお酒を飲んだりサソリを食べたり踊ったりしています。爆音が鳴り響き、カオサン通り全体がクラブのようになります。

 そんな喧しいところにも宿は割とあるのです。昼夜逆転している人用の宿泊施設と認識していますが、僕は普通に寝るために泊まりました。2日いましたが、昼間に入ったカフェのテーブルの方がゆっくり熟睡できたのを覚えています。

 宿もベッドもボロボロで、蒸し暑いバンコクの熱帯夜に苦しみました。気まぐれに首を振ってくれる小さな扇風機の風だけが頼み綱です。

 その宿は全体的にレディーボーイの巣窟になっており、外国人は僕とペラペラのタンクトップを着た欧米人が数人、それとなんと日本人のおじさんが1人沈没していて宿の主みたいになっていました。

 ベッドが揺れるレベルで爆音の振動が届きます。朝方になるまでうたた寝しかできないのですが、静かになってくると太陽が顔を出して暑さが増し、寝るのが至難のワザでした。

 

絶景過ぎる宿

 インドの西側にある宿です。

 インドは絶景の安宿が少なくありません。その都市で一番安い宿が一番の絶景を拝めたりする不思議なことが起きていたりします。コスパが良くて嬉しい限りです。

 ただし安宿ともなると、絶景以外は全てデメリットに回しているくらいのところがあります(言い過ぎか)。Wi-Fiがなく、部屋は薄暗くて汚く、水回りは3日間シャワーを浴びていなくても諦めたくなる有様で、朝食は出さない方がマシくらいレベル、ただし! 屋上のレストランからの眺めは最高にファンタジーといった具合です。

 上記に挙げたようなデメリットに目をつぶれるような人間にとってはメリットだけが残ります。これは安宿を渡り歩く際に幸せになれるコツでもありますが、デメリットをむしろ楽しめるようになれれば無敵です。

 僕はWi-Fiも使えないということで本当にやることがなく、屋上でコーラを頼んで一日中本を読んだり絶景の町並みをボケーッと見下ろしたりする日々を送っていました。高いビルのような建物は何もなく、石造りの町並を一望できるその景色は飽きずにずっと眺めていられました。

 ちなみにその屋上レストランで玉ねぎサラダを頼むと、玉ねぎを輪切りにして塩を振ったものが皿に乗せられて出てきます。

 

寒過ぎる宿

 インドネシアのジャカルタにある宿で死ぬほど寒い宿が存在します。

 東南アジアでは近年、カプセル型のドミトリー(相部屋)が流行っており、その宿もカプセル型でした。狭い部屋にカプセルが6つ敷き詰められており、クーラーでギャンギャンに冷やされています。

 宿全体は生温いのですが、部屋だけはどこもキンキンにされており、冷蔵庫よりも冷たくなっています。

 「大袈裟だろ! いい加減にしろ!」

 分かります。同じドミトリーになったフィンランド人の旅人が、共有スペース(リビング)の冷蔵庫でビールを冷やしておくよりも、部屋に置いておいた方が冷えてるって言っていたので冷蔵庫のくだりのソースは彼です。

 しかし、とても便利な立地にある宿で、僕は一週間ほどそこで沈没していました。部屋にはなるべくいないようにしていましたが、寝る時にはどうしてもその小さな北極圏に行かなければなりません。

 まさか東南アジアでヒートテックを引っ張り出すことになるとは思いませんでしたが、上下でガッチリ着込んで寝ていました。

 

暑過ぎる宿

 寒過ぎる宿があれば暑過ぎる宿もあります。

 カンボジアの宿なのですが、エアコンなしの激安宿(1泊3ドル)です。ドミトリーはベッドに1台ずつ小さな扇風機がついており、さらに部屋に2台の大きな扇風機があってそれは全員で使います。

 宿の中の方が暑く、窓とドアを全開にしていても白目剥くくらい暑いです。スタッフも含めて基本的に男は上裸でウロウロしており、宿としてではなくサウナとして運営した方がうまくいくんじゃなかろうかという感じです。

 初めてでした、水シャワーが苦痛に感じないのです。お湯なんて必要ありません。

 めちゃくちゃこき下ろしているように感じるかもしれませんが、僕はそこに約1ヶ月間いました。カンボジアの観光ビザが30日なのでほぼほぼそこで沈没していたことがあります。

 利点を挙げるなら安い、シェイクが美味い、スタッフのホスピタリティ、清潔、水シャワーが気持ち良い、等々です。

 カンボジアに行くたびにそこに泊まるというわけではありませんが、たまに無性に泊まりたくなる宿の一つです。

 

最後に

 安宿の記事を書くとどうしても全体的にディスりがちになってしまうのですが、それは愛ゆえにです。

 その愛は僕の行動が示していると思います。嫌いだったら何年もかけて泊まり歩いたりしません。

 

 他にも安宿に関する記事を書いているので↓↓をどうぞ。

 

 最後まで読んで頂きありがとうございました!

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