外国でぶつかる言語の壁
海外を旅行や旅している人ならもれなくぶつかる言語の壁ですが、実際どれくらい高い障壁なのでしょうか?
日本語しか話せなくても旅をすること自体は全く問題ありません。もちろん所々で不便な場面はありますが、それでもボディランゲージという最強のコミュニケーションツールにほんの少しの英語が加わることで大抵の事態は収拾することができます。
どんな旅行、旅をしたいかによってもその壁の高さは上下します。ツアー旅行には日本語すら不要かもしれませんし、観光地を巡るだけなら特にコミュニケーションを取る必要がありません。
日本でツアーを予約せずに現地で予約しようとする場合、多少のコミュニケーションが必要になって来るので壁は1段階高くなります。
ブッキングサイトを使わずに飛び込みでホテルに泊まろうとするとまた1段階上がります。
ファストフードやローカル食堂とかならメニューを指差せば良いだけなので問題ありませんが、注文や好みを細かく聞かれるタイプのレストランに行きたいのならまた少し壁は高くなります。
そんな風にコミュニケーションを必要とする量と質に応じて壁は高くなっていくのですが、上記の例では基本的に全て「多少の英語力」が解決してくれます。英語力というとかなりハードルが高く感じられるかもしれませんが、上記のレベルであれば3ヵ月くらい一生懸命勉強すればもう十分です。
自分でできないなら2,3ヵ月くらいセブとかフィジーに短期留学でもすればOKだと思います。コスパもいいのでオススメです。
それでは「多少の英語力」と「抜群のコミュニケーション能力」を持ち合わせた人と「抜群の英語力」と「普通のコミュニケーション能力」ではどちらの方が言語の壁を壊しやすいのでしょうか。
正直なんとも言えませんが、「抜群の現地語」と「コミュニケーションがあまり得意ではない人」の組み合わせだったらこの人の1人勝ちを断言できます。現地語を話せる時点で言語の壁は存在しませんからね。
そしてその現地語を自分の代わりに話してくれる近代兵器が「翻訳アプリ」ということです。
実際に翻訳アプリを使って
翻訳機の性能は日に日に高まっています。今ではスマホのアプリでもかなり正確に自分の言いたいことを伝えることができます。
僕は旅を始めたばかりの頃は指差し英会話的な本を使うよりも基本的に翻訳アプリを使っていました。
とは言っても、実際に使うことになるケースって実はそんなにないのです。
道を尋ねる時、食べ物を注文する時、買い物をする時、何かのチケット買う時、ホテルのチェックインとチェックアウト、空港でのやりとり。
上記の状況では翻訳アプリなんて使いません。会話もほとんどなく、会話したとしても決まりきった言葉のやり取りを英語で淡々とするだけなので翻訳する必要がないのです。
ではどんな時に使っていたか。「雑談」です。
公園でゴロゴロしている時に絡んできた現地の親父やレストランやバーで隣の席に座っていた若者グループ、ゲストハウスの共有スペースで暇そうにしているスタッフや他の宿泊客、ツアーで一緒になった観光者や移動で隣に座った旅人たちと話す際の雑談で翻訳アプリを使っていました。
それによって仲良くなることができた人はたくさんいました。
「英語力ゼロ~ほぼゼロ」と「普通のコミュニケーション能力」の僕が手にする武器としてはかなり優秀で、割と重宝していました。そして僕はある持論に達したのです。
「言語なんて勉強する必要はない。技術は僕の学習スピードを越えて進化し、翻訳機が出来上がったらそのための勉強時間は無駄以外の何物でもない」
実際に僕以外にもこのように思っている人は少なくないと体感します。
一年ほどその持論を垂れ流して旅を続けており、ブダペストで出会ったある芸術家の方とその話になりました。
芸「中国語の勉強をしててさ、これが中々難しいんだよ」
僕「ええ、中国語ですか? 仕事関係のためですか?」
芸「そうそう。少しだけど話せるようになってきたんだ。でも発音がどうしても上手くならないんだ」
僕「えーでももうすぐ翻訳機の技術が発達して言語の壁なんてすぐ壊してくれると思いますよ。実際今ある翻訳アプリだってすごいですし」
芸「うーん、そんなレベルじゃ……会話できないんだよね」
僕「え?」
芸「そんなレベルじゃ深い会話はできない。言葉だけ交わしててもそれは会話ではないんだ。今こうやって日本語で会話しているけど、交わしているのは言葉だけじゃない」
僕「うーん……」
僕はしつこく食い下がりましたが、それがど正論だと気づいていました。
どんなに翻訳機が発達して、仮に瞬時に完璧な翻訳を相手に届けてくれる技術が完成したとしてもそれは機会が発した音にしかすぎず、一定のレベルまでの会話しかできないのでしょう。
もし旅行先や旅先で友達を作ったりちゃんと「会話」をしたいのなら、下手くそでも機械ではなく自分の言葉で伝えることが大切なのだと教えられました。
翻訳機で言葉の壁を壊すことはできるかもしれませんが、壊せる壁はそれだけなのです。説明するのが難しいですが僕はその芸術家の人から大事なことを教わった気がして、逃げ続けてきた英語を勉強することを決意しました。
最後に
最後まで読んで頂きありがとうございました!
結論としては、「翻訳機が言葉の壁を壊すかもしれないが、真の会話には行きつかない」ということにしておきます。
今は大人しく英語を勉強することにしましたが、科学技術の進歩は僕なんかの想像を超えて進化し続けています。翻訳こんにゃくレベルの発明がされれば、世界中の人たちと楽しくお喋りすることができるかもしれません。
既にスマホのアプリなんかよりはずっと優秀な翻訳機があることも事実です。例えばこのペリコなんかは有名です。
もしどうしても言葉の壁が不安なら利用してみて良いかもしれません。
自らその壁を壊したいなら、やはり勉強するしか無いと思います。
僕が行ってきたセブ留学のことを↓↓でまとめていますのでどうぞ。