バガンは遺跡だけではありません。近くにあるポッパ山へ登ってきました。この山はミャンマーの土着信仰であるナッ信仰の総本山だそうです。僕のいたニューバガンからはおよそ60キロ弱のばしょにあり、観光客のほとんどは外国人よりもミャンマー人たちがほとんどでした。予想外に良かったので、絶景が見たい方、遺跡はもういいよ!って方にはめちゃくちゃオススメです。
昨日はバガンのビューイングタワーから遺跡を眺めましたが、今日はもっともっと高い位置からバガン周辺一帯を眺めます。ホテルで乗り合いのタクシーを予約してもらい、往復10,000チャット(700円くらい)でした。きっとツアー会社のようなところで申し込めばもう少し安くなるとは思いますが、往復700円ですでに十分安かったので即決してしまいました。乗り合いタクシーと言っても僕の他にカップルが一組だけだったので快適でした。バガンの町から一時間くらいでポッパ山に着きましたが、途中は山道でぐねぐねです。そんなに長く続くわけではありませんでしたが、割ときついカーブが続きました。山のふもとは小さな村のようになっていて、お土産やらレストランやらがありました。一応足を隠せるロンジー(ミャンマーの伝統衣装)を持参しましたが、どうやらそこまで厳しくないらしく、男の人は膝を出している人もちらほら見かけました。そして大体靴を脱ぐ辺りで気が付くかと思います(早い人はふもとの村で)が、この山、ゴリゴリの猿山です。
圧倒的に人の数より猿の方が多いです。そしてやつらめちゃくちゃ可愛いです。猿が恐いという人もいますが、どこの猿も基本的に食べ物を持っていない人間大しては全く興味を示してきません。つまり手ぶらが最強です。このポッパ山へ入るのに入場料などは一切かかりませんので、財布すら置いてきて大丈夫です。怖い人は少々のお金とスマホをポケットなりに入れて手ぶらでくることをオススメします。猿たちはマジで人間に興味がないので、勝手に怖がって変な反応をする方が刺激すると思います。彼らは余裕でパーソナルスペースを犯す距離ですれ違ってきますが、引っかいたり噛み付いたりしている猿は一匹もいません。ただ眺めて愛でましょう。マジで可愛いです。
ちなみに猿たちがここで人間慣れしている理由は、観光客が餌をあげるからだと思いました。現地の人が猿にあげるための餌を観光客に渡していたのを見かけましたが、それを手にした途端に猿の群れがワーッと集まってきていました。あれは観光客が買ったものなのか、ツアーでやってきた人たちに配られたものなのか分かりませんが、猿の大好物の何かが入った細長い紙で出来た筒のようなものでした。一方でどういう基準なのかわかりませんが、お寺の警備員のような人がパチンコで猿をバチバチ撃っていたり追い払ったりしていることもありました。
遠くから見た感じと、下から見上げた感じで結構登るのがしんどそうだと思っていましたが、案外すぐ頂上に着きます。十五分くらいあれば登れちゃうかなという感じです。777段の階段が待ち受けていて、猿たちの包囲網を突破し、寄付してくれくれ攻撃をかわしながら、みたいな情報をいくつか目にしていましたが、僕の時は全然でした。特に寄付に関しては、そこら中にドネーションボックスやそれを集めている人たちがいましたが、僕は一度も頼まれませんでした(見た目が貧乏そうってことかな)。ただ1つ言うとしたら、裸足でズンズン登っていくわけなんですが、猿たちのフンや食べこぼしを踏むとテンションが下がるので気を付けてください。
頂上の景色はまさに絶景!僕はバガンのビューイングタワーよりも断然こっちの方が良かったです。緑の中に点々と金色のお寺や大きな神様(もちろんこっちも金色)が見えるのもユニークで、どことなくなんですがラオスに似た風景を感じました。きっと緑の感じとお坊さんがたくさんいることがデジャブだったのかもしれません。
日が沈むまで景色を眺めたり、猿たちの喧嘩を眺めたり、毛並みの良い猫の親子を眺めたり、2時間近く楽しんでいました。写真に撮れなかったのが悔やまれますが、ボス猿は僕が見ても一発で「こいつがボスや」と分かる迫力と雰囲気と筋肉を持っていました。別の種類なんじゃないかと思うぐらい、異様にむきむきで、鍛えなくても筋肉ってそんなに肥大化するのかと羨ましく思いました。
帰りの階段で改めて思ったのですが、かなり急です。後、屋根のない場所が一か所あるのですが、もし行かれる方は落石に気を付けてください!落石と言っても細かい石と泥の小さな塊程度のモノなんですが、猿たち上でが暴れまわっているタイミングですとバラバラ落ちてきます。
今回のポッパ山でバガンの観光は終わりですが、是非また来たい場所の1つになりました!きっとまだ周りきれていない遺跡もありますし、ポッパ山の猿たちとももっと仲良くなりたいですからね。
ではでは