インドのゴアと言えばパーティもしくはヒッピーの楽園を思い浮かべます。
しかし今ではヒッピーたちはもういませんし、ドラッグ天国の面影もなくなっていると聞くゴアです。それでも音楽イベントなんかは割とちょくちょく開かれている様です。
僕はインドを北から西回りに南まで縦断しており、途中途中で気に入った町に沈没しながらゆっくりと旅していました。インドを旅すると決めた時から、ゴアの噂はよく耳にしていました。
旅先で知り合った旅人たちから、「ゴアはいいぞ〜」と聞いており、訪れるのをすごく楽しみにしていました。実際に何がいいのか詳しく教えてもらいませんでしたが、とにかくビーチとパーティが最高だということでした。
ムンバイからゴアまでは列車を使ったのですが、かなり長い道のりだったと記憶しています。しかも、僕が利用するのはいつも最低ランクのジェネラル車両なので、快適さからは程遠い列車旅でした。
夜行列車に乗りましたがあまりグッスリは眠れず、ゴアについた時点で僕はもうヘロヘロのフラフラでした。
とにかく町に出て宿を取ろうととぼとぼ歩き、友達にもらった「地球の歩き方」の切れ端を頼りにいくつかの安宿を回りました。この頃はまだアプリを使って宿を予約するのではなく、地道に訪問したり人に聞いたりして安宿を探し出していました。
宿探しで町を歩いていると、僕はあることに気がつきました。人の気配がしないのです。もちろん誰もいないというわけではないのですが、ガランとしていてとても人気の観光地ぽくはないのです。
なんだかイメージと違うなあと思いながら、部屋を案内してくれたスタッフに尋ねてみると、今はオフシーズンで1番暇な時だぞと言われました。
僕はこれを聞いてチャンスだと思いました。
「オフシーズンならガヤガヤしていないし、のんびりとゴアを楽しめるに違いない。しかも宿やレストランもシーズン中よりも安くなるかもしれない。お得に沈没できるに違いない!」
しかしそんな僕の期待はあっさり裏切られました。
部屋はショボかったのですが、とりあえず値段交渉してみると、アホみたいな価格を提示してきます。「地球の歩き方」に記載している金額の3倍以上高い価格です。
こいつは泊める気がないと判断し、他の宿を回りましたが同じくかなり割高な価格を提示してきます。
昨日の列車旅からの疲れと、訳の分からない宿代の高騰にイライラがつのり、冷静な判断ができなくなってきていると感じました。そんな時には腹ごしらえに限ります。
町中で1番インド料理から遠そうな料理を探していると、サブウェイを見つけました。オススメメニューのマサラチキンサンドを無視して、ミートボールサンドを食べました。
キンキンに冷えた店内で、1人でコーラを吸い上げていると段々と冷静さを取り戻すことができました。オフシーズンでは物価が下がるケースと上がるケースがあり、ここゴアは上がるケースだったのです。沈没するには物価の高い地域ではコスパが悪いし、オフシーズンで特別イベントもないゴアには魅力がないと思い始めたのでした。
心身共に疲弊していたので一泊して回復したかったのですが、宿の親父の対応がムカつき過ぎて料理したくありませんでした。
結局バス停に行き、今度はハンピ方面に行く夜行バスの時間帯を確認しました。22時だか24時だかに走る夜行バスがあり、それまで6、7時間持て余すことになりました。
やることといったらゴア観光しかなく、久しぶりにバックパックを背負っての観光になりました。これはマジで楽しめないのでオススメしませんが、せっかく来たからと頑張って歩き回りました。肩にバックパックが食い込みジワジワと体力を削られていきます。片肩に背負ったり前に抱き抱えたりと騙し騙しやっていましたが、暑さも相まって辛くなり、またサブウェイに避難しました。
まさか1日で同じサブウェイに2回行くことになるとは、なんとも多様性にかけた旅だなあなんて考えていました。
夜までそこで粘っていました。ゆっくりし過ぎて危うくバスに乗り遅れるところでした。走り出したバスを追いかけて止めるくらいにはギリギリでした。
車内は案の定ぎゅうぎゅうのすし詰め状態でしたが、時間と共に人が減り、最終的には席に座ることができました。
ちなみにゴアからハンピまでの道のりもそこまで近いわけではないので、ムンバイからゴア、ハンピまではなんとも長い長い1日に感じました。
最後に
たどり着いたハンピはとても最高で、2週間ほど滞在しました。
ハンピが一体どんなところかも詳しくまとめているので↓↓をどうぞ。
最後まで読んで頂きありがとうございました!