【怪しい旅人の荷物検査】空港でバザーを開かされた回数→3

雑記

 空港や飛行機内では、キャビンアテンダントさんたちを始めとしたスタッフさんたちの言うことには基本的に従わなくてはなりません。

 彼ら彼女らは安心安全な空の旅のために、全力で我々旅行者やビジネスマンと言った飛行機の利用者たちをサポートしてくれているです。

 こっちに並べと言われたり、イヤフォンを外せと言われたり、小さなものでもハサミは持ち込めないと言われたり、荷物が重量オーバーと言われたりと様々ですが、全て従わなくてはなりません。

 そして命じられたら、空港でバザーを開くことにもなるのです。バザーとはつまり、持っている荷物の中身を全て卓上に出して見せるということです。

 僕はいつも飛行機には小さなバックパックを1つ、手荷物で持ち込みます。そのバックパックの中身を全て開けて見せろと言われたことが何回かあるので、その時の様子を紹介します。

 

バンコク

 バンコクの空港はもう何度も利用してきましたが、荷物を開けさせられたのは一度きりです。

 開けさせられた理由は2つあります。タイへの出入国が多いということと、コンタクトレンズの洗浄液が入っていたからです。

 コンタクトレンズの洗浄液は液体なので、制限を超えた量は持ち込めません。僕がその時意図的にコンタクトレンズの洗浄液を持ち込もうとしていたのか、全くもって忘れていたのか、覚えていないのですが、とにかくルール違反なので悪いのは僕です。

 まず、コンタクトレンズの洗浄液が検査で引っかかり、パスポートを見せろと言われました。そして、なんでタイへの入出国がこんなに多いんだと尋ねられました。観光だと言っても彼らの怪訝な顔は晴れず、荷物を全て机の上に出せと言われました。

 バックパックの中身は綿密に練られた構成で丁寧にパッキングしてあるので、崩したくありません。グズグズしていると、職員の人が僕のバックパックに手を突っ込んで中身を引っ張り出し始めました。

 あーあーと思いながらも僕もそれを手伝い、バックパックは空になりました。小さなポケットの中身までほじくりだされ、荷物のチャックも全部開けられました。

 とはいえやましいものなんて何も持っていなかったし、タイへの入出国も悪いことをしているわけではないので事なきを得ました。

 隅っこに放り出され、こそこそとパッキングし直すというのはなんだか惨めな気持ちになってきます。

 

関西空港

 日本の空港でもバザーしたことがあります。

 関西空港は日本で1番厳しい空港という噂を聞いたことがありましたが、真実かもしれないと思いました。

 荷物を開けさせられた理由はおそらく、インド帰りということと見た目が汚いという2点だと推測しています。

 インド帰りで精神的にも肉体的もへろへろだった僕は、自分の見た目に気を使うのは日本に帰ってきてからで良いだろうと、髪も髭もボサボサで服もヨレヨレという確かにみすぼらしい姿をしていたのです。

 ようやく日本の飯が食えるということで、早く空港を出たかったのですがそうはいきませんでした。

 遠くからわざわざ離れたところから麻薬犬を連れてくると、何周かグルグルと僕の周りを嗅ぎ回らせるのです。

 けっこうデカい犬だったのでビビっていましたが、お座りされることはなかったので一安心です。しかし、何故か僕だけ「こちらへどうぞ」とVIP扱いで荷物検査のスペースに連れて行かれて、荷物の中身を確認しますと言うのです。

 バックパックをひっくり返しながら、スタッフはあからさまな態度をとりつづけます。

 例えば、未使用のジップロックの束を引っ張り出して中身を確認しながら、「これは何に使うんですか?」とか尋ねてきます。

 「ああ、それですか? そのパケには麻薬を入れておくんです」

とか言う回答を期待しているんでしょうか? 謎の質疑応答は続きます。

 「今回はずいぶん長くインドに滞在されていたようですが、ご旅行ですか?」

 バックパック背負ってる人間に旅行ですかも何もないような気がしますが、僕は全ての謎質問に愛想良く笑顔で返していました。

 イラチな僕がそこで仏の対応をしていたのは、この後食べると決めている数ヶ月ぶり(1年近く)の天丼を思い浮かべていたからです。

 結局、当たり前ですが何もイケナイモノは出てこず、思った以上に時間はかかりましたが天丼にありつけたのでした。

 

オークランド

 ニュージーランドのオークランドでもバックパックの中身をさらけだしました。

 その理由はシーシャです。他の記事にも書いたことがありますが、当時僕はシーシャを担いで旅しており、一体全体それは何なんだということで止められてしまいました。

 シーシャとは水タバコのことで、僕の大好きな嗜好品なのですが、その姿形が割と怪しげの雰囲気を醸し出しているのです。

 かと言って、もちろん違法なものではなく、日本でも最近流行り始めていてシーシャ専門のカフェなんかも沢山あります。

 しかし、存在を知らない人にとっては何かヤバいものなんじゃないかという誤解を招くことは少なくありません。

 オークランド空港の職員も最初目をむいて驚いていました。

 バックパックの中から怪しげな機器が顔を覗かせているのですから、当然の反応かもしれません。拙い英語でなんとか説明していると、騒ぎを聞きつけてやってきた他の職員がシーシャを知っていたので助かりました。

 バックパックをひっくり返してもシーシャ以外には服くらいしかなかったので、後は特に何も言われませんでした。

 

最後に

 空港関連の記事を他にも書いているので置いておきます。

 

 最後まで読んで頂きありがとうございました!

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