【オーストラリア】悪名高きカブルチャーのストロベリーファームは実際どうなの?実際に働いてみた結果【ワーキングホリデー】

オーストラリア編

 ニュージーランドでファームジョブに味を占めた僕は、オーストラリアでもファームをメインに仕事探しをしようと思っていました。ファームをすればセカンドビザも取れるし、お金も稼げて一石二鳥!やらない手はない!そしてオーストラリアに着くや否や、すぐに「カブルチャー」へと向かったのです。

 僕がカブルチャーを選んだ理由は、実はポジティブな理由からではありせんでした。オーストラリアのファーム情報を集めているうちに、僕は段々と絶望していきました。そしてあらかた調べ終わった後で、「オーストラリアのファームジョブはニュージーランドのように優良ではない」という結論に達しました。しかしまだ僕は調べただけ、ただ記事を読み漁っただけに過ぎません。「どれ、実際にやってみて確かめようじゃないか」ということで、中でも悪評の多かったカブルチャーのストロベリーファームへと行くことに決めたのでした。

イチゴ畑。なんだかとってもイイトコそう!

 オーストラリアのワーホリ便利サイト「日豪プレス」で比較的条件の良さそうなものを探し出し、連絡を取りました。いざとなったらすぐに辞めてやろうと思っていましたが、実際はもちろんそんなに甘くはなかったのです。結論から言って、やはり「良くなかった」です。理由を順番に挙げて行こうと思います。

 ・完全歩合制という罠

 基本的にストロベリーファームは歩合制です。つまりやる気さえあればたくさん稼ぐことができます。週に1,000ドル稼いだなんて人も中にはいます。しかし、上記のうたい文句と同時にそれは最低時給は保証されないことを意味します。1時間働いて1ドルしか稼げなかろうが、1,000ドル稼ごうがそれは個々人に委ねられます。例えば、ピッキングの才能に満ち溢れている人がいたとします。もうそれこそ週に1,000ドル2,000ドル稼ぐくらいにイチゴを取りまくる人がいたとします。そんな人がいたとしても、僕はお勧めしないでしょう。その理由が次です。

トローリー。これに乗ってイチゴを摘んでいきます

 ・そもそも働けない

 どういうことかと言いますと、農場の主は言います「今はまだシーズンではない」。つまり赤い熟れたイチゴがまだ畑にないため、本日ピッキングは無し、お仕事はお休み、自宅待機、ということです。まあそんな日もあるでしょう、しかしそんな「日々」であってはならないのです。1日2日ならそれも悪くないかもしれませんが、それが週に3日、4日、さらに土日はお休み、とかになったらどうでしょう。お金を稼ぐことが二の次の次の次の次の次くらいの人にとってはちょうどいいかもしれません。

大体1つのトレイで1~2ドルの給料です。

 ・逃げられない仕組み

 農場の周りには基本的に何もはありません。畑しかないのです。車があると好きなタイミングで街に繰り出せので、ファームで仕事を続けていくなら早めに買っておいた方がいいと思います。畑しかない農場にはもちろん家やアパートはありませんから、必然的に住む場所は2択になります。どこかで家を借りて、車で農場に通うか、農場が持っている施設に泊まる。ここで問題にするのは後者です。この施設というのは基本的に農場のすぐそばにあり、ベッドが詰め込められた相部屋になります。基本的に週払いの前払い制です。そして入居する際に、十中八九デポジット(宿泊料2週間分から悪質なところだと1ヵ月)を取られて言われます「出て行く時は2週間前(悪質だと1ヵ月前)に知らせてね」。この縛りのお陰ですぐには辞められなくなってしまいます。1日働いて辞めたいと思っても、もうすでに今週分の家賃払ってる→1週間後の更新の際に出たい旨を伝える→2週間後デポジットを受け取り出られる。オーナーは人が農場にやってきた瞬間に3週間分の家賃収入を約束されているのですね。

車の後ろのコンテナが宿泊施設!

 ・仲介業者の目がお金

 特に僕は今回日豪プレスで探したからこそ悲しさ(怒り?)を感じたことがありました。僕にイチゴファームを紹介してくれた方は日本人で、日系のサイトを中心に募集をかけているようでした。彼は農場のチームから人を集めてくれと頼まれており、彼が連れてきた人間が農場にとどまればその分だけお金をもらっていました。僕の他にも日本人の方は働いていましたが、全員が出て行こうかどうしようかと悩んでいました。理由は働ける日数と時間が少なすぎて、このままでは生活費を差し引いたらマイナスになってしまうという状況です。仲介してくれた方はみんなに、「シーズンが来ればめちゃくちゃ稼げる。ファームは夢がある」と言っていつも引き留めていて、僕はなんだか悲しい気持ちになりました。稼げる稼げると煽っていた募集内容も現実と比べたら詐欺と言われても仕方のない内容でした。仮にシーズンの週がやってきたとして、それがどれだけ続くのでしょうか。1ヵ月くらい続くなら元がとれるかも分かりませんが、1週間だけ1,000ドル稼げたとしても、その週でシーズンが終わってしまえば待っていたかいもありません。

 ただ1つ明るいことを言っておくとすると、仲介業者の言っていたイチゴのシーズンは幻ではないとうことです。実際にめちゃくちゃ収穫できる稼ぎ時が2週間くらい存在することがあるらしく、僕の知り合いは「トータルでみたら良くないけど、ピークシーズンの2週間は本当に週900ドルくらい稼いだよ」と言っていました。もしその時期だけ働けたら美味しい仕事かもしれません。

空が広くて夕日が綺麗

 最後に

 カブルチャーのストロベリーファームについてネガティブなことばかり言いましたが、これが実際僕が見て聞いた情報です。オーストラリアのワーキングホリデーで少なからぬ人数の人たちと情報交換をしましたが、みんな口を揃えて「カブルチャーはヤバい。特にいちごは良くない」と言っていました(日本人に限らず)。怖い物見たさなら良いですが、お金をガツガツ稼ごうと思っているなら別のファームに行きましょう。バナナやマンゴー、メロン、ブルーベリーでは稼げたという話をよく聞きました。

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