僕は隙あらばシーシャ屋に足を運ぶ人生です。
それは外国を放浪しているときも変わることはなく、シーシャ屋を見つけたら入ります。ここ最近の人生においてシーシャ屋さんに費やしている時間はかなりのもので、その膨大な時間の中で面白い場面やトラブルに遭遇したことも多々ありました。
今回はそんな面白かった場面といたたまれなかった場面を3つまとめました。
無常なシーシャコンテスト
マレーシアのシーシャ屋さんでの出来事です。
マレーシアにはシーシャカフェがたくさんあり、シーシャの認知度の高さと人気さを感じます。何軒か回ってお気に入りのシーシャ屋さんを見つけ出し、モクモクする日々を送っていました。
僕の行きつけにしていたシーシャ屋さんは屋根のある屋上のような場所にあり、規模もかなり広かったです。田舎のマクドナルドくらいはあったと思います。
ある日、いつものように煙をふかしていると、奥の方で人だかりができ始めたのです。一体何事かと聞くと、店員によるシーシャコンテストだそうで、かなり盛り上がっています。
お客さんが票を入れるということで、僕もアンケート用紙のようなものを渡されて試し吸いさせてもらいました。ちなみに全部フルーツトップで、みんな気合い入りまくりです。僕はしばらくして飽きたので宿に戻りました。
後日、結果を聞くと、かなりの下克上が起きた伝説の回だったとのこと。そこのカフェでは、このコンテストで結果を残した者が1年間店長になれるらしく、給料は2倍以上違うのだとか。負けた前回の店長はショックでお店を休んでいるのだそうで、マレーシアのシーシャ界は熾烈で無常な世界と知りました。
フリースタイルバトル
日本のあるシーシャ屋で働いていたときのことです。
そこのお店は外にも席があって最高なのですが、飲み屋街なためにトラブルも多かったのです。酔っ払いが絡んで来ることなんて日常茶飯事だったのですが、ある日少し変わった絡みをしてきた奴がいたのです。
その日は終電も終わり、お客さんも始発まで店で時間を潰すか〜という感じでお店もゆったり営業していました。いつものように、外の席に座るお客さんたちと雑談しながら炭を変えたりお酒を作ったりしていました。
そんな和やかムードだったのに、遠くからやけにうるさい2人組の酔っ払いがやってくるのに僕は気がつきました。絡まれたら嫌だな〜と思って通り過ぎるのを祈っていましたが、案の定絡まれました。シーシャに絡まない輩は存在しないのです。
僕は当たり障りないように、お客さんの方に行かないように対応していたのですが、酔っ払いの1人がお客さんにも絡み始めてしまったのです。しかもフリースタイルで。
一応まとまったバースを酔っ払いながらもラップしてディスってきます。
すると1人のお客さんがスッと立ち上がり、バチバチにイケてるラップでやり返したのです。場は拍手喝采で酔っ払い2人はバツの悪そう顔をして退散していきました。
ちなみにそのお客さんは女性で見た目もめちゃくちゃヒップホップの似合う感じのカッコいい人でした。
人生で1番帰りたくなったシーシャ屋
ヨルダンでも衝撃の出来事です。
ヨルダンはシーシャを愛する人々がたくさんいて、世代を超えてシーシャが嗜まれています。そんなヨルダンのシーシャカフェで煙を吐いていると、アジア人ということで珍しがられたりします。
ある日、シーシャカフェでいつものように煙と戯れていると、そのお店の若いスタッフに話しかけられました。
「おじいちゃんがお前に聞きたいことがある」そう言って後ろにいるお爺さんを指差します。
僕はその孫の通訳越しに、ヨルダンの76歳のおじいさんと話すことになったのです。これは面白いと思い、席を移動してしばらく3人で話していました。
日本のシーシャはどうだとか、僕の旅の話とか、彼の仕事の話とかをしていると、えらく気に入られました。そして、そのお爺さんは自分が50年以上使っている木製シーシャを吸わせてやると言い出したのです。
そんな大事なもの持ってこなくてもいいよ!と言ったのですが、彼の意思は固かったのです(まあ、取りに行ったのは孫だったのですが)。
その木製シーシャはテーブルの上に置いてちょうど良いくらいのサイズで、かなり使いこんでいるのが伝わってくる逸品でした。
その逸品をお爺さんがテーブルから落として粉々に割ってしまったのです。
持ってくるや否や砕けてしまったボトルに、ただただ唖然とするしかない我々。幸いステムの部分は無事でしたが、お爺さんは何も言わずにただ黙っていました。
僕は退席のタイミングが分からず、彼が席を立つまで黙ってシーシャを吸っていました。僕が吸ったシーシャで1番味がしなかったのを覚えています。
最後に
シーシャ屋で起きる様々なドラマをこのシリーズでは紹介しようと思っています。
Part.2もあるので↓↓に置いておきます。
〜Coming soon〜
最後まで読んで頂きありがとうございました!