【旅の思い出し日記】ハンガリーのブダペストでの安宿管理人の1日

ハンガリー編

 数年前、ハンガリーのブダペストで宿の管理人をしていました。

 旅人に誘われて二つ返事でOKした管理人でしたが、思っていた通りに割と性に合っていました。色んな旅人が毎日入れ替わり立ち替わりやって来るのが楽しいし、仕事内容も時間に追われる激務という感じでもなかったので自分のペースで働くことができました。

 仕事自体はそこまで忙しくなかったのですが、大変だったのはその拘束時間でした。基本的に予約で顧客管理をしていたのですが、たまにやって来る飛び込みの旅人にも対応するために長時間に渡って宿から出られなかったのです。

 今回はそんな安宿管理人時代の1日を記録していこうと思います。

 

 管理人の朝は早いです。

 海外にいるのに朝7時くらいには起きていました。基本的に昼くらいまでは寝ていたいのですが、グッと堪えて布団を跳ね除けます。

 僕は冬の時期に管理人をしていたのですが、ハンガリーの冬はもうべらぼうに寒いです。まずはゲストたちが凍死しないようにストーブをつけます。そしてパソコンをチェックして予約状況やらチェックインチェックアウトやらを確認します。メールが来ていたら返事を返したりと事務的な作業を終わらせます。

 ちなみに、僕がいつも一番早く起きているとは限りません。めちゃくちゃ早起きの人とかは5時とか6時とかに起きて震えているので、早めに起きてストーブをつけてあげることもありました。

 僕がパソコンと向き合っている間に、朝起きる組の旅人たちは朝食の支度をしたりボケーッとお茶を啜っていたりします。ゆる〜い空気の中でボソボソと雑談が始まります。

 

 昼になるとみんなようやくモゾモゾと起き出して来ます。

 共有スペース(リビング的なところ)に人が集まり出す時間です。ソファーでくつろいでいたり、ブランチの準備をしていたりと各々の事しています。ワイワイなり始めるのもこの時間帯からです。

 僕はキッチンが空いた隙を見つけてお昼ご飯を作ります。大抵ご飯はパスタでした。

 チェックアウトして行った人たちのベッドメイクを済ませ、掃除をして次のゲストに備えます。チェックインして来た旅人にはザックリと宿泊施設の説明をして、実力の及ぶ限り他の旅人たちの輪に入れるように促します。

 もちろんみんながみんなワイワイやりたいわけではないのでしょうが、割とみんな最終的には仲良くなるので僕としては嬉しい限りでした。

 お昼からみんなは外に出て街を散策したり観光スポットに向かったりするのですが、僕にとっては寂しい時間にもなります。理由はみんなが外出してしまって宿がガランとしてしまうからです。僕も一緒に観光とか買い物をしたいのですが、ルールなので夜までは宿から出られません。

 仕方ないのでパソコンでゲームをするか、誰か残っていたらお喋りして過ごしていました。

 

 夜は自由の身です。

 夜に予約なしの飛び込みでやって来る人もいますが、最悪他のお客さんが対応してくれるので僕は外出することができます。

 スーパーに買い出しに行ったり、仲良くなったゲストとご飯に行ったり飲みに行ったりもしました。ただし外食は割とレアケースで、基本的には共有スペースでの飲み食いが多かったです。

 テーブルを囲んでみんなで旅話に花を咲かせます。この時間帯が管理人をやっていて一番面白かったです。

 繁忙期は十数人以上でワイワイしていましたが、逆にオフシーズンだとお客さんが1人や2人ということもザラでした。ありがたいことにいつも誰かしらはいたので、話し相手には困りませんでした。

 管理人としての夜の業務はほとんどありません。予約や延泊の確認くらいで、あとはもう宿泊客たちと楽しむだけでした。

 ちなみにですが宿ではよく「フォアグラパーティー」が開催されました。ハンガリーはおそらく世界一フォアグラが安く食べられる国です。肉屋に行けば量り売りしてもらえるので、ゲストたちとみんなでまとめ買いして贅沢なパーティーを何度も開催していました。

 ハンガリーのフォアグラに関しても詳しくまとめているので↓↓をどうぞ。

 

 

最後に

 宿の管理人をしていて一番嬉しいのはお客さんが延泊してくれる瞬間でした。

 旅程を変更してまで宿に沈没することを選んでくれる旅人や、他の国からまた戻ってきてくれるような旅人がいるととてもテンションが上がりました。僕も旅をしている時はかなり沈没気味なのですが、段々と宿のスタッフたちが仲良くしてくれるようになる理由が分かった気がしました。

 僕のイチオシ旅スタイルである沈没旅に関しても詳しくまとめているので↓↓をどうぞ。

 

 最後まで読んで頂きありがとうございました!

 

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