【ブチギレ】旅先での激怒案件その2

旅のノウハウ・etc

 この記事は「【ブチギレ】旅先での激怒案件その1」からの続きになっています。

 内容が続いているわけではないので、どちらを先に読んで頂いても内容が分からないということはありません。良かったら併せて読んでもらえたら嬉しいです。

 「外国では喧嘩をするな」という僕の旅ルールに行き着くまでの紆余曲折と失敗を紹介する内容になっています。自分に非がなくても、海外で喧嘩をすることは一文の得にもならないので、反面教師にして頂ければ幸いです。

 そもそもそんなに感情的にならないよ、という人は笑い話としてこの激怒エピソードを眺めてもらえればと思います。

 

オマーンのバス

 渡航する人が少ないことから情報があまりない国オマーン。

 観光してみた感想としてはとてもカッコイイ素敵な国でした。ドラクエのような異世界風景が広がり、人々の様子から厳格なイスラム教徒の国という感じです。

 そんなファンタジーな国でどうしても我慢ならなかったのは、ある場所の謎のバス停についてです。

 初めに断っておきますが、これは3割は自分に対して、3割はオマーンのバス会社のシステムに対して、そして4割はぶつけようのない何かに対しての怒りのエピソードなのです。

 僕はその日、ニズワという砂漠に囲まれているいかした街から首都のマスカットへのバスを待っていました。バスの時刻表は事前に入手していましたが、時刻表通りには来ないだろうと予想してのんびりと待っていました。

 朝の8時に出発予定のバスでしたが、もしかしたら早く来て行ってしまうというパターンも加味して7時にはバス停について待っていました。

 9時になりましたがバスはやってきません。他の行き先のバスはたくさんやって来るのですが、僕の乗りたいバスだけは一向にやって来る気配がありません。僕の他にも荷物を抱えて待っている人たちはたくさんいました。

 10時になってもやってきません。時刻表によると11時になったらマスカット行きの2本目バスがやって来る時間です。

 それでも僕はへっちゃらです。バス停の前にある喫茶店のテラスでチャイを片手に優雅に構えています。どうせ1本目は何かしらの理由でキャンセルになってしまったんだろう。こんなことは外国ではよくあることだと、涼しい顔で現実離れした砂漠の岩山を眺めていました。

 12時になり僕の顔から余裕が消え始めました。

 13時、何杯目かも分からないチャイを持つ手が震えます。

 14時、本日3本目にして最終のバスが来る時間が1時間前に差し掛かりました。思わずバス停の周りの店や人々に聞いて周りますが、英語が全然通じません。なんとか自分の状況を伝えると、バス停の裏にある郵便局へ行けと言われました。

 わけが分からないまま行ってみると、郵便局の人が言います。

「マスカット行きだけはここに止まるよ」

 まじか!! 荷物を積み込むためにそうなっているのだそうです。バスは僕の待っていたバス停の裏に来ていたのです。僕はぶつけようのない怒りを噛み殺したのでした。

 

yellow and black smiley wall art

 

タイの日本人宿

 日本人宿というものが世界各国に点在しています。

 日本人が集まる宿のことで、そこでは情報交換や旅仲間をつくることができる素敵な場所です。日本人が多いため、良くも悪くも日本の常識が通用しやすくて旅慣れていない人にとっては他のゲストハウスやホステルなんかよりも居心地が良かったりします。

 僕は日本語が話したくなったり、日本食に飢えていたりする時にたまに利用します。

 

 その日は長めのフライトでヘトヘトでした。チェックインを済ませるとシャワーを浴びてコンビニのご飯をかきこみ、すぐにベッドに潜り込みました。僕が泊まったのはいつも通りドミトリー(相部屋)です。

 ドミトリーには他にもゲストがいるため、多少騒がしくなってゆっくり寝るには適していない場合があります。それでも日本人宿ならば、他のゲストたちに気を遣う人が多く、足音を潜めたり、電気を付けずにスマホのライトで荷解きをしたりする旅人がほとんどです。

 その事を当たり前と思い、信用し過ぎたのが良くありませんでした。

 次の日の朝、僕は微睡の中聞こえてくる男女の会話で目が覚めたり眠ったりしていました。もっと寝ていたかったので無理矢理目を瞑っていましたが、2人の会話は白熱しています。

 ドミトリーのあるようないわゆる安宿には共有スペースという談話室のようなスペースがほぼ必ず存在しています。ゲストたちはそこに集まり、情報交換したり夜更かししたり旅話に花を咲かせたりします。

(共有スペースで話せよ……)

 僕は目を瞑りながら彼らがとっとと部屋から出て行くのを待っていましたが、一向に出て行く気配はありません。そして2人の話は盛り上がり続けます。

 隣に寝ている人がいたら静かにしている、又は声を潜めて話すというのが僕の日本人的常識でした。恐らくそこが日本人宿でなかったら特に何も言わなかったと思います。

 疲れと眠気で心が狭く縮こまってしまっていた僕は声を荒げてブチ切れてしまいました。めちゃくちゃ謝られましたが、後からとっても罪悪感が込み上げました。

 結局後で2人とは仲良くなって一緒に観光したりご飯を食べに行ったりしたのですが、ドミトリーに泊まっている以上はそんなことがあって当たり前なので、かなり反省しました。

 

 

ベトナムのバイクタクシー

 僕の海外初ギレはベトナムでした。

 1人旅初めての国はベトナムのホーチミンでした。全くもって旅慣れていなかった僕は、まんまとバイクタクシーのおっちゃんに担がれて少なくない額のお金をボッタクられてしまいます。

 ボッタクリだと気づいた時にはもう全ては終わっていて、取り返しがつかない状況でした。その時は怒りもありましたが、どちらかというと悔しさと唖然とする気持ちが強かったのを覚えています。

 そんな外国の洗練を受けて、人は人をいとも簡単に騙すのだと勉強させてもらったという気持ちもありました。

 頭に来たのはその騙された時のことではありません。

 その後僕はホーチミンを離れ、ベトナムの色々な地域をフラフラと観光しました。

 そして再びホーチミンに戻って来ると、次はカンボジアにでも行こうかなどと考えながら公園で遊ぶ人たちを眺めていました。そんな風にベンチに座ってボケーッとしていると、ふと聞き覚えのある声に話しかけられました。

「おい、お前日本人か? ホーチミンの観光はもう終わったのか? 俺が案内して回ってやるぞ」

 一通りそのくそ野郎の話を黙って聞いていた僕は、話の終盤にはもう完全にブチ切れていました。そのバイクタクシーのオヤジは、前回僕からまんまと大金をせしめたヤツと同一人物なのです。

 (騙した人間の顔も忘れやがって……)

 そう考えるとさらに怒り心頭です。

 拙い英語で考え得る悪口を浴びせ、最終的には日本語でも罵詈雑言を浴びせましたが、そのオヤジも日本語で悪口を返して来るところがまたアホみたいにムカつきました。

 そのインテリジェンスをもっと他のことに生かせられないのでしょうか。

 

 

ニュージーランドのフラット

 フラットというのは週極めの民泊のような間借りシステムのことを言います。

 ニュージーランドにワーキングホリデーをしていた頃、僕はあるお家の部屋を間借りしていました。2階建て5LDKの一室でした。一週間単位で家賃を支払い、家主や他のゲストたちとの共同生活をしていました。

 一週間大体1万円くらいの契約でキッチンやお風呂、リビングを自分の家のように自由に使用することができます。

 僕がワーホリしたニュージーランドオーストラリアではこのように安価で利用できるフラットが大人気で、ホテルやゲストハウスに泊まるよりもお得に宿泊施設を確保することができるのです。

 色々なお家に泊まり歩きましたが、僕の出会ったフラットでのトラブルはこの一度きりでした。

 そのフラットに泊まり始めて2週間ほど経ったある日のこと、フラットのオーナーから突然に値上げの交渉がありました。宿泊していたゲストたちは戸惑い、みんなで相談した結果、その値上げは当初の条件と異なるし突然のことなので拒否しようということになりました。

 オーナーは不服そうでしたが、僕らが全員出て行っては困るからと渋々了解していました。しかし、それを契機にオーナーの我々ゲストに対する要求が増えると共に奇行が目立つようになりました。

 ゲストが食糧を保管できるスペースがあったのですが、僕たちのお菓子や食材を勝手に使うようになったり、トイレットペーパーを補充しなくなったり、いきなり部屋に入って来たりするのです。

 そして極め付けは、後付けでルールをリスト化し始めたのです。その時全員に言い渡されたルールがコチラです↓↓。

 

 すぐに全員そのフラットから退散しました。

 

最後に

 この記事を書き始めた当初はそんなに書くこともないだろうと思っていたのですが、過去の怒りエピソードを思い出しているといくらでも湧き出て来るので自分でびっくりしました。

 もしかしたらその3としてまた書くことがあるかもしれませんが、あんまり書き過ぎるとめちゃくちゃ怒っている奴みたいになるのでひとまず今回はここまでにしておこうと思います。

 

 最後まで読んで頂きありがとうございました!

 その1の記事も↓↓に置いておきます。

 

タイトルとURLをコピーしました