オマーンの古都「ニズワ」へやってきました。
ここはその昔オマーンの首都であったということですが、街の雰囲気は現首都のマスカットとはまるで違います。街の周りには乾いた山々が取り囲んでおり、建物はその山々と同じ色の土壁で造られているものがほとんどです。
近代的な建物がたくさんあるマスカットとは違って、昔の人々の息づかいが所々に感じられました。
オマーンの観光地の1つであるこの「ニズワ」という町、もちろんホテルはあるのですが、その価格が少し貧乏旅行者の僕には厳しく(というかオマーンは全体的に物価がバックパッカー向けではないかも?)、Airbnb(エアビーアンドビー)という民泊サービスを利用しました。それでも1泊2,000円くらいはしました。
まずは街のスーク(souq)へと繰り出しました。
スークとは市場のことで、お土産をうっているスーク、フルーツを売っているスーク、海鮮スーク、衣服のスークなどエリア別になっていました。観光場所なのかと思っていましたが地元の人たちがほとんどで、観光客はお土産の売っている場所でたまに見かけるくらいでした。
オマーンではあらゆる場所で先の曲がった短剣を見かけます。マグネットやポストカードはもちろん、本物の短剣も売っています。
これはオマーンの国章であるハンジャールという伝統的な短剣です。僕は気が付きませんでしたが、オマーンの男性はそのハンジャールを腰にさしていることがあるそうです。
「ニズワフォート」にも行って来ました。
ニズワの砦です。中に入ってあちこち見て周れます。大砲や武器が展示されていたり、落とし穴や侵入してきた敵に対するえげつない仕掛けを見ることができます。
例えば、階段の踊り場の頭上には穴が開いており、その穴は屋上まで続いています。そこから侵入者に対して石を落とすのか煮立ったお湯を流すのかは分かりませんが、そんな仕掛けがいくつか設置してあります。
城の内部が迷路のように入り組んでいるのも、初めてやって来た敵が迷い込むように設計されているのかなと思いました。
屋上は兵士の休憩所があり、壁のヘりには階段を使って登ることが出来ます。
階段を登りきると結構な高さです。壁のヘりには手すりなどはなく、一応鎖で行き止まりにしてあるのですが、みんな鎖をまたいでヘりに立って写真を撮ったりしていました。
街を見下ろした景色はまさにファンタジーの世界です。
ゲームの砂漠の町、オアシスの町という感じです。周りは砂漠と砂山、岩山で、そこには人が住んでいる気配はもちろん、生き物の気配すらありません。
最後に移動の情報を載せておきます。マスカットからバスでニズワにやって来るとこのバスターミナルで降りることになります。
・Nizwa Bus Stand
ここまでやってきたら、後は乗り合いのタクシーを使います。
「ニズワフォート」は車線が逆なので、反対側の道路まで行ってそこでタクシーを捕まえます。乗り合いタクシーのおっちゃんが客を集めているので分かると思います。見つからなければ聞きましょう、オマーン人結構優しいです。
マスカットからニズワまでは簡単にやって来られたのですが、帰りのニズワからマスカットは苦労しました。
乗り合いタクシーを使ってきた時に利用したこの「Nizwa Bus Stand」までやってきたのはいいのですが、いつまで経ってもマスカット行きのバスがこないのです。
バスターミナルにはいくつものバスがやってくるのに、一向にマスカット行きがやってきません。周りの人たちに尋ねるとバスのオフィス(郵便局?)を教えてくれたので、そこで一応時刻表のようなものを書いてもらいました。
この手書きにある通り、朝の8時にバスが来ることは聞いていたのです。なので早起きをして7時半にはこのバスターミナルで待機していたのですがバスは現れませんでした。
まあそんなこともあるか、とバス停前のカフェでチャイを飲みながら優雅に昼の12時まで待ちます。
「こない!!!!」
流石におかしいと思って周りの人たちに聞き込みを始めますが、みんな肩をすくめるばかりです。ようやくバスのオフィス(郵便局?)を教えてもらい、上記のメモを書いてもらったのです。
・bus office(ここを教えてくれた人は多分ここ……みたいな感じだったので、ここのオフィスじゃない場合もあるのかもしれません。この場所を郵便局と言う人もいて混乱しました。何にしてもここで一度訪ねることをオススメします)
(オフィスにて)
「いや、朝からいたけどバスきてないよ!」
「大丈夫、来るから来るから。てかこのオフィス前に来るから」
「うそつけー!なんでバス停じゃなくてオフィスの前にくるんだ!」
と言うやり取りを繰り返していたらマジできましたバス。オフィスの前にやってきたのです。もしかしたら来なかった午前中の2本のバスも、バス停ではなくオフィス前に来ていたということでは……。
結局バスがやってきた時刻は2時30分でした。
まあチャイ飲んで良い景色をゆっくり眺められたので良い日でした。
最後まで読んで頂きありがとうございました!