オマーンで出会った人々4選

オマーン編

 オマーンはアラビアンナイトのシンドバッドの世界観広がる素敵な国です。

 僕の訪れたどのイスラム圏よりも穏やかで上品な雰囲気が漂っていた印象です。しかし観光客の数はそれほど多くなく、日本人と出会うこともなかったです。

 そして僕が普段旅をしている国よりも全体的に物価が高いこともあってか、バックパッカーのような人たちを目にすることも少なかったです。少し余裕のありそうな旅行者を多く目にしました。

 今回はそんなオマーンで出会った旅行者と現地の人を紹介しようと思います。

 

場違い感MAXな服装のアメリカンギャル

 オマーンで一番目立っていた人物が彼女でした。

 オマーンは厳格なイスラム教国家です。女性は黒い衣装に身を包み、露出はおろか顔まで隠しています。そのことを分かって観光客も顔こそ隠しませんが、みんな長袖長ズボンという感じの人たちが多かったです。

 気にせず半袖短パンという人たちもいましたが、中でもかなり目立っていたのが彼女でした。

 同じ宿で知り合ったのですが、僕は彼女のことをニズワ城砦という観光地で目にしていました。場所のことを考えないとしても、かなり挑発的なファッションをしていたので目を引きました。僕は現地の文化はリスペクトすべき派なので、なんだかなあという感じでしたが、まさか同じ宿とは思いませんでした。

 その宿は庭が広く、外にテーブルと椅子が並べてあって宿泊客が寛げるスペースになっていました。夜にはテーブルの上にランプが置かれ、雰囲気のある空間になります。僕も部屋にいても暇なので、スーパーで買ってきた見たことのないお菓子をテーブルに広げてパクパク食べていました。

 「一口もらっていいかしら?」

 と後ろから話しかけられてビックリしました。彼女です。あいも変わらず派手派手の露出全開の服で立っていました。胸元とおへそがガッツリ出たシャツをお腹で結び、スキニーは両側が腰の辺りまで開いていて横尻が見えてます。僕の文章力ではセクシーさが伝わらず申し訳ない限りです。

 とにかくお菓子きっかけで彼女と話すようになり、結局その宿にいる間は毎晩ダラダラと雑談していました。

 彼女はどこの国に行っても自分のスタイルを貫くスタイルで旅をしており、迎合しがちな僕とは真逆でした。彼女はそのせいで嫌な目にあったこともトラブルも経験したそうですが、曲げるつもりはないと話していました。

 「だってそれが私だから」

 あまり日本人にはない強さだなあと思わされました。

 

カフェで出会ったおじいちゃん

 オマーンの首都マスカットで時間を持て余していた僕は行きつけのチャイ屋を見つけて通っていました。

 実際はパン屋さんなのですが、チャイも美味しくて通っていました。そこの常連だと言うおじいちゃんと仲良くなったのです。彼はどこの国か忘れましたがヨーロッパ出身ということですが、オマーンに来て15年経つと言っていました。

 彼が無限にチャイを奢ってくれるので席を立つ機を逃し続けてしまい、3時間くらい滞在したこともありました。

 愉快な爺さんでしたが、僕の英語力がついていけないところもあり、コミュニケーションはかなりノリで済ませていました。チャイで酔っ払ってるんかというくらいのテンションで、色々な話を聞かせてくれました。

 本当か分からないところもありますが、彼はオマーンに家族旅行で来たのですが、娘婿と上手くいっておらず喧嘩ばかりしていたのだそうです。そして帰国する当日、彼は朝起こしてもらえずオマーンに置いていかれたのだそうです。

 「それから15年ここにいるんだ! どうだすごいだろ!」

 娘婿への当て付けでここに残り、謝って迎えにくるまで居座ってやるのだとか。

 僕は面白いので信じていますが、見栄というか強がりがすごいなあと思います。これもあまり日本人は持ち合わせていない感性です。

 

郵便局の兄ちゃん

 バス停になっている郵便局があり、バスがやって来るまで涼しい郵便局の中で待たせてもらったことがありました。

 そこでは局員の兄ちゃんが暇をしており、雑談している間にFacebookとInstagramを交換するくらいに仲良くなりました。現地の人と仲良くなった時あるあるですが、日本に来たら連絡するからとSNSを交換するパターンです。そして日本には来ないが連絡はめちゃ来るというパターンです。

 彼はワンピースとナルトが好きと言っており、こんなに日本から離れた異国の地でも共通トピックとなるジャンプコミックスの偉大さが胸に染みました。そんな最強の話題をきっかけに色々と話をしました。

 郵便局で働いているならそこそこ裕福なのかと思いきや、彼は早く転職したいのだと言っていました。オマーンでは外資で働くことができればかなりの成功者なんだと言っており、ビジネス英語をもっと勉強したら国外で働くとのことでした。

 久々に出会った野心を燃やしている若者に刺激を受けることができました。今でもまだたまに連絡をとっており、彼は日本行きを本格的に考えているというので楽しみです。

 

最後に

 他にもオマーンについての記事をいくつかまとめているのでコチラの一覧をどうぞ。

 

 最後まで読んで頂きありがとうございました!

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