中東、アラビア半島の一角を担うオマーン。
ドバイやサウジアラビア、イエメンなどに囲まれていて影の薄い存在ですが、オマーンは見所も特徴もオンリーワンで観光しがいのある国です。場所的にも日本からだとあまり行く機会に恵まれないし選ばれない国の一つですが、わざわざ行く価値のある魅力があります。
とはいえ、訪れてみるまでは僕もオマーンについては何も知りませんでした。今回は実際に訪れてみて知ったこと、意外に感じた事柄について共有していこうと思います。
1. 厳格なイスラム教国家
おそらく訪れた中で最も厳格なイスラム教国家でした。
街中はイスラム教徒と言われて想像するような服装の人たちばかりで、出稼ぎ労働者なのかオマーン人なのかは服装で区別できそうでした。男性は白、女性は黒の衣装で肌を隠し、男性はヒゲを生やして小さな帽子を被っています。
アザーン(礼拝始まるよソング)が流れればみんなモスクに集まって礼拝し、その時間中は町中が静かになります。
2. 女性があまり外を歩いていない
ニズワという地域に訪れた際に、その町に対して強い違和感を持ち続けていました。
滞在してから数日が経ってその原因に気がついたのですが、町中に女性の姿がほとんどないのです。オマーンの首都であるマスカットでは割と女性もその辺で見かけたのですが、ニズワではかなり稀でした。
厳格なイスラム教徒の国ということだからでしょうか、たまに男性と一緒にレストランやお店にいる姿は見かけましたが、女性だけで外を歩いている姿はほとんど見かけませんでした。車の中にいる様子はよく見かけたので、お出かけはしているようでした。
オマーンはメイド社会ということらしく、家での家事はメイドさんに任せる家庭が多いのだとか。ということは、奥さんはお出かけでもしないとやることがないので、外に女性の姿が少ないというのはなんだか不思議な感じがします。
3. 超クルマ社会
オマーンは超クルマ社会でした。
観光者でもクルマが必要だと感じるほどにクルマ社会でした。町中や主要な町までの交通機関はバスが通っているのでまあ問題はなかったのですが、少し離れた観光地に行くためにはツアーかヒッチハイク、長距離バスに頼んで途中下車、というような方法しかないのです。
自分で自由に観光して周りたいというならば、レンタカーするのがオススメです。
今度やろうと思っているのですが、ドバイでクルマをレンタルしてオマーンに陸路で入るというプランを考えています。ドバイから入ってまたドバイに帰っていくというドライブ旅です。問題はドバイもオマーンもそこそこな高物価であるという点ですが、中東ということでガソリンだけは激安なので長距離ドライブのコスパは良いはずです。
4. ポルノに厳しい
聞いた話によると時には空港での検閲も厳しいのだとか。
僕の時は空港でのチェックはほとんどなかったのですが、ポルノの持ち込みは厳しく制限されているのだそうです。
確かにアダルトサイトの閲覧はできなかったです。アダルトサイトに限らず、たまに普通のページも謎にブロックされてしまうのが面倒でした。たまにですがそういう国があって、情報収集の妨げに頭を悩まされます。
5. 商魂たくましくない
他国と比べてアラブ系のオラオラ商人が少なく感じました。
アラブ人との価格交渉には勝ったためしがないと感じているのですが、オマーンではそこまでゴリゴリに営業してくるような人には出会いませんでした。なんだか僕の知っているアラブ人とは違っていました。
陽気で気さくで口達者なイメージのアラブ人でしたが、オマーンの人たちは全体的にもっと落ち着いた雰囲気を持っている印象です。どちらかというとクールで口やかましい感じはしませんでした。
もちろん色んな人がいるのでしょうが、商魂たくましい商人には出会いませんでした。
6. 出稼ぎインド人が多い
オマーンではインド人やパキスタン人によく出会いました。
ローカルレストランを検索すると、カレー屋やビリヤニ(炊き込みご飯)屋がヒットしがちでした。物価の高めなオマーンで少しでも節約しようと安いレストランを探すと大抵カレーになります。そしてそこで働いているのはインド人です。オマーン料理が食べたいのにと思いながらもカレーやビリヤニを食べるのですが、これが中々美味いのです。
宿ではフィリピン人のスタッフにも出会いました。みんな口を揃えて給料が良いから来たのだと言っていました。ただし、メイドの仕事はオーナーのアタリハズレが大きいのでギャンブル要素が高いと聞きました。アタリのオーナーなら給料も待遇も良いが、ハズレのオーナーを引いてしまうと下手すると虐待されかねないのだとか。
7. シーシャが流行っていない
オマーンではシーシャが全然流行っていません。ちなみにシーシャとは水タバコのことです。
「中東と言えば、ムスリムと言えばシーシャ!」くらいに思っていたのですが、オマーンでは一部の高級レストランくらいにしか置いていないようで悲しかったです。
タクシーの運転手に美味しいシーシャの店を知っているかと尋ねたところ、タバコは身体に悪いからやめておけと諭されてしまいました。あまり流行っていないのかと尋ねると、普通のタバコを吸う人も少なくなったと言っていました。
「中東=シーシャ、ムスリム=シーシャ」という僕の幻想が崩れた瞬間でした。シーシャは文化や人種で括れるものではなく、国ごとによって違いがあるのだと知りました。
最後に
オマーンについては他にも少しですが記事をあげているのコチラをどうぞ。
最後まで読んで頂きありがとうございました!