【旅の思い出し日記】3つの宗教が重なり合うエルサレムを歩き回った日

イスラエル編

 イスラエルにはエルサレム(イェルサレム)という都市があります。

 聞くところによるとエルサレムは世界最古の都市ということらしく、歴史的に非常に意味のある場所なのです。旅を始めるずっと前、高校生の頃からこのエルサレムという場所については興味を持ち続けていました。

 世界史の授業では宗教間戦争の歴史をダイジェストで学びますが、エルサレムという場所はひっきりなしに登場するので興味を持ちました。色んな宗教が取り合うエルサレムという場所、幾多もの血が流されたパワースポットを実際に歩いてきました。

 

旧市街

 キリスト教、イスラム教、ユダヤ教の聖地が肩を並べているのがエルサレムの旧市街です。

 エルサレムの町中は割と先進的で、そこまで歴史的な雰囲気は感じませんでした。ヨーロッパと綺麗な中東の雰囲気が混ざり合ったような感じで、とてもお洒落で洗練されたかっこいい町です。

 一方、エルサレムの旧市街は雰囲気がかなり違います。迷路のように入り組んだ内部は現代的な造りではなく、冒険心をくすぐられます。たくさんのお店がひしめき合っており、お土産屋さんはもちろん、レストランやカフェなんかもありました。

 早い時間帯や日によってはお店は開いておらずガランとしていますが、お店が開くとかなり賑やかになります。

 

 この旧市街の中では、十字架を下げた人、イスラム教の伝統衣装を身に纏った人、ユダヤ教の伝統衣装を身に纏った人が道端で雑談していたりします。およそこの地でしか見られないような光景に思わず足を止めて眺めてしまいます。

 彼らの祖先は歴史的に戦い続けてきましたが、まさか自分たちの末裔たちが奪い合った地で歓談しているとは思いもよらないでしょう。事実は小説より奇なりです。

 

 まずはキリスト教の聖地である聖墳墓教会に行きました。

 キリストの墓ということで、中央にある棺桶に人々が集まって跪いたり祈ったりしていました。中には涙を流しているような人もいました。割と空いている時間帯を狙って行ったつもりでしたが、教会の中は人でごった返していました。

 こういった聖地に訪れるといつも考えるのですが、果たしてどこまで観光客の僕が踏み込んでいいのか分からなくなります。せっかくやってきたし、みんなと同じように棺桶に触れてみようかとも思いましたが、なんとなくやめておきました。僕と彼らとではその熱量がまるで違い、圧倒されてしまいました。

 

 次にユダヤ教の聖地である嘆きの壁にやってきました。

 この壁はなんと紀元前20年頃にヘロデ大王によって造られたとかいうもはや伝説級の壁です。紀元前20年頃の日本は縄文時代とかです。卑弥呼すらまだ生まれていません。

 嘆きの壁それ自体は別にそこまで特別な感じはしませんでしたが、壁、というかこれだけ巨大な”モノ”が2000年以上も形を保っていられるということには驚きです。

 

 ユダヤ教徒たちが手を当てて聖書を読んでいる様子は圧巻でした。まずユダヤ教の伝統衣装がめちゃくちゃかっこいいのです。黒いスーツ(白装束の人も)のような服に身を包み、大きな帽子をかぶっています。真似したいくらいカッコイイです。

 立っている人ばかりではなく、イスやテーブルを用意して聖書を読んでいる人たちもいました。嘆きの壁の前にはプラスチックのイスがたくさん置いてあり、それに座ってのんびりしている人たちもいました。

 嘆きの壁も近くにまで行くだけにとどまり、触れたりはしませんでした。

 

 次はイスラム教の聖地である岩のドームに訪れました。

 エルサレムと聞くとこの丸い金色のドームを思い浮かべるという人は少なくないのかなと思います。イスラエルはユダヤ教の国で、エルサレムはそのイスラエルの首都ということですが、代表的なシンボルはこのイスラム教の岩のドームであるように思えます。

 確かに他の2つの聖地に比べて岩のドームは見た目的に映える感じがします。遠くから旧市街を見下ろしてみると、やはり目立っているのは金ピカの岩のドームでした。

 

 旧市街においてイスラム教徒たちのエリアが一番盛り上がっていたように感じました。道の感じもかなり他のイスラム教国たちに似ていると感じました。グミやクッキーといったお菓子や、パンなんかが包まれることなくそのまま屋台に陳列されていたりして、イスラエルぽくない衛生環境に感じられました。

 他の場所が綺麗すぎるということもありますが、ムスリムエリアは若干ゴチャゴチャしていて雑多な印象を受けました。つまり一番僕好みの場所で、文化は国家を越えて類似するのだと感心しました。

 

最後に

 ちなみに、岩のドームにはお祈りの時間だかなんだで入れませんでした。

 現地の宿で聞い話なのですが、ある韓国人の女の子が岩のドームに入ろうとしたところ、ムスリムでないと入れないと断られたそうです。しかし、彼女は大学でイスラム教について勉強していたので、自分はムスリムだと言い張って入ろうとしたそうです。

 門番に、ならコーラン(イスラム教の聖典)を唱えてみろと言われたのですが、彼女は冒頭部分を暗記していたらしく、スラスラ言って見せたのだとか。

 アジア人のムスリムが珍しいということで色々な人が集まってきて、コーランの他の部分も暗唱してみろと言われてしまい、結局入ることは叶わなかったそうです。

 

 イスラエルという国についても詳しくまとめているので↓↓をどうぞ。

 

 最後まで読んで頂きありがとうございました!

 

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