チャイティーヨーパゴダへ行って来ました。
山の頂上に金色の岩だけがぽつんとあるのを想像していましたが、実際そこは小さな村のような感じになっていました。住んでいる人たちはもちろん、商売をしている人たちも割といました。
犬もいっぱいウロウロしていましたが、全員大人しかったです（むしろ人間におびえている感じがありました）。
頂上なだけあって景色は最高で、周りは緑の山々に囲まれていて空気も美味しいです。天気の移り変わりが激しく、晴れていたと思ったら急に雨雲が立ち込めてきたり、霧が強く出たりもしました。
山頂の安宿で泊まることにしたので、曇りの時も、青空が見えている時も、霧で真っ白になっている時も、夜のライトアップも色々と見られたので大満足でした。見れば見るほど不思議な岩で、「確かにこれは神力的な何かが働いているに違いない！」そう思わせてくれます。表側だけ見ていれば……。
このゴールデンロック、仏陀の遺髪を乗せられたとされているらしいです。
つまりそれのおかげで重力に逆らう事ができているんでしょうか。確かにあのサイズの岩がもし転がり落ちてしまったら簡単に人間なんてぺちゃんこです。それぐらい大きい岩です。それを防いでくれている仏陀、やはり偉大です。
ちなみに岩の金色なのは仏陀パワーではなく、お参りに来た人たちが金箔を貼っていくからなのです。色んな人が色んな思いを込めて金箔を貼っていることを思うと、なんだかパワーを持った岩という説得力が増します。
岩の上にはパゴダがちょこんと乗っており、金ピカの岩よりも本当はこっちの方がメインのはずなんじゃないかと思いました。
そして僕は是非是非そんな金色の岩に触ってみたい（押してみたい）と思っており、ついに岩の前までやってきました。
持ち物は全部そこに置いていけ、とセキュリティの人たちに言われます。スマホも財布も置いて行かされ、ちゃんと見といてよと念を押して岩に向かいます。
僕の他にもう1人、岩の前で正座している方がいたので、これは触ってもいいものかと尋ねてみました。
大丈夫だと頷くので、ちょんっと触ると結構べたべたしています。めいっぱい押してみますがびくともしません。
僕の非力では仏陀の神力に勝てるわけがありませんね。手が金ぴかになったので、スマホと財布の元へと引き上げました。
ちなみに正座の彼は、一人で本気になって岩を押す僕のことを終始無言の無表情で見ていました。目が合ったので肩をすくめて、落とせなかったやと笑いかけても無言で頷くだけでした。きっとかなり徳の高い方なんだなと思いました。
今度は離れていろんな角度から岩を眺めることにしました。落ちないのが不思議になるような角度と、そりゃ落ちないよねというか角度がありました。
僕は落ちそうで落ちないということよりも、こんな大自然の中にいきなりドーンと黄金ピカピカの岩がある不自然さが面白く感じました。
岩の存在も色も上に乗せてあるパゴダも、背景の青々とした山や真っ白な雲とは不釣り合いで、不釣り合いにバランスを取るゴールデンロックにはピッタリでした。
写真を撮るのも飽きたので、周りの人たちを観察してみると、みんな岩を手に乗せたり、支えたり、持ち上げたりするトリックショットを撮っていました。観光客は外国人よりもミャンマー人たちの方が多く感じました。
後から知ったのですがここは彼らにとって3番目に重要な巡礼地なのだそうです。ちなみに1番目はヤンゴンの「シュエダゴン・パゴダ」、2番目はマンダレーの「マハムニダ・パゴダ」だそうです。
しばらく僕が岩の周りをぷらぷらしていると、小学生くらいの物売りの少年が30分くらいコレ買えアレ買え攻撃をしかけてきました。
無視をしたりビシッと断ってやらない僕が悪いのですが、なんせ僕もヒマをしていたのであまり邪険にせずいたのです。ミャンマー語のゴリ押し売り営業ですが、可愛かったのでそのうち売れると思いました。
仕方ないので他の観光客にコイツのお土産買わないかーと声かけ手伝ってあげていると、他の売り子たちに笑われました。彼らは全体的に年齢層が低く見えました（全員兄弟かも）。
旅の前半だったら何か買ってあげたんですけどねえ、もう現金がかつかつで無理でした。そんなことをしながらサンセットを待ちましたが、その日はいつまで経っても雲が完全に晴れることはなかったです。
まあ夜のライトアップなら天候は関係ないやと自分を慰め、一旦宿に戻って一休みです。
帰る途中に売店でスプライトを買いましたが、1,000チャット（70円くらい）でした。場所が場所なので、それの3倍は想像していたので意外でした。富士山の山小屋も見習って欲しい思いです。そしてライトアップされた御尊岩がこちら。
金色はライトアップされると映えますね。なんだか雰囲気が昼間とはまた違って良かったです。ミャンマーの金ぴかの建造物はどれもみんなライトアップがかなり綺麗です。
それでも背景青空チャイティーヨーパゴダが見たいので、明日の朝チェックアウトした時に晴れていればまた写真を撮りに来ようと思います。←曇りでした。
