東南アジアでは現地人と間違われることが少なくないのですが、中でもベトナムが一番でした。
厳密には5回以上現地人認定されていると思いますが、僕がはっきり覚えているエピソードが5つだったのでそれらを紹介しようと思います。
旅したての初々しい時期から、旅慣れて薄汚れた時期まで変わらず東南アジアでは現地人に間違われるので、東南アジアに溶け込めやすい顔なんだと思います。
1回目 道端にて
バックパックを背負ってふらふらとベトナムを彷徨っていたときのことです。
ベトナムは僕にとって旅のスタート地点であり、初めての一人旅の地であり、この先5年間に渡る旅のきっかけを作ってくれた地でもあります。全てが新鮮で興味深かったですが、同時にかなり心細くも思っていました。
そんな旅初心者の僕はそのとき、グーグルマップで位置を確認しながら街を彷徨っていました。かなり迷っており、半日がかりで宿を探し出した記憶があります。ヘトヘトになりながら歩いていると、前から現地の言葉で呼び止められて僕は立ち止まりました。
キョトンとする僕をよそに彼女は遠くを指差しながら何かを話しています。おそらく道を聞きたかったのだろうと推測できましたが、まずは誤解を晴らさないといけません。自分が現地人でないことを拙い英語で伝えると、彼女は驚いた顔をして恥ずかしそうに謝ってきました。
ちなみにグーグルマップを開いてスマホを貸してあげると、解決した様子で「カムオン!」と笑顔でした。
2回目 空港にて
友達とベトナムの空港で待ち合わせをしていたときのことです。
すでに現地にいた僕は、日本から遥々やってくる友達を空港まで迎えにいくことになっていました。しかし、時間になっても中々出て来る様子がないので、スマホをいじりながら連絡を待っていました。
そしてようやく再開できたと思ったら、彼は何故か爆笑しているのです。
理由は、僕はスマホに夢中で気づきませんでしたが、彼は僕の前を1度通り過ぎていたのです。僕のことはしっかり見えていたが、現地人だと思ってスルーしていたのだそうです。
なんなら再開した際の一瞬、彼の目から「コイツ、本当に本人か?」という疑いの光が見てとれました。
3回目 スイティエン公園にて
ベトナムのホーチミンにはスイティエン公園という面白スポットがあります。
僕は空港で待ち合わせた友達と2人でその公園に行ったのですが、シュールな置物がたくさんあって面白かったです。僕はあそこでハリーポッターがホラー作品である事を知りました(ハリーポッター館がまさかのお化け屋敷)。
公園には小さなジェットコースターもありましたが、人数が揃わないと動かせないとのことで、僕らは少しガッカリして昼食に向かいました。人数は確か6人ほど必要だったと記憶しています。僕らが訪れたのはシーズンオフの時期だったので人がほとんどいないという状況だったのでアンラッキーでした。
カフェテリアで休憩をしていると、僕らの横の席に日本人の学生グループが座りました。5、6人のグループで、いかにも観光客っぽい日本人の学生っぽい子たちでしたが、僕らは何となく言葉を失って静かにしていました。海外で日本人にハメを外している様子を見られるのが少し恥ずかしく感じたのです。
気まずくて黙っていた僕らでしたが、彼女らは僕が突っ込まざるを得ない会話を始めたのです。
「ねえ、あの人って現地人かな〜?」「日本人……いや、現地人だよ」
みたいなことを話し、チラチラこっちを見ながら僕が日本人か現地人かを議論しているのです。しかも結論は「アイツは現地人」で固まりつつあるのです。
「いやいや日本人だから!」
インターンで来ている学生さんたちで、ジェットコースターにみんなで乗って(人数制限クリア)バイバイしました。
4回目 宿にて
ベトナムのニャチャンというビーチエリアで毎日ゆっくり過ごしていたときのことです。
その時期は毎日ビーチを眺めてはバインミー(ベトナムサンドイッチ)とコーラを飲み、たまにふらふらとナイトマーケットをぶらついて宿に帰るという日々を過ごしていました。
海に入るでもなく、毎日ビーチに座ってポケーッとしていたので割と真っ黒に日焼けしました。日に日に焼けていく僕を見て、宿のおっちゃんはニヤニヤ笑いかけて来ました。「もう少しで俺に追いつくつな!」といつも言われましたが、そのおっちゃんの焼け方には勝てる気がしませんでした。
ある日、いつものように宿に戻って来て、自分の部屋に通じる階段を駆け上ると踊り場に日本人ぽいおじさんがいるのを見つけました。そこは日本人宿というわけではなく、そのおじさんはめちゃくちゃ普通で、日本にいるような出で立ちのおじさんだったので少し浮いていました。
何やらキョロキョロしていたので、迷っているのかと思って日本語で声をかけると、「君、めちゃくちゃ日本語上手いね」と言われました。
5回目 日本食レストランにて
外国に長期間滞在していると、どうしても日本食が食べたくなるときが訪れます。
ベトナムには割と日本食を食べられるレストランはたくさんあるので、その欲を満たすことは簡単です。
その日僕は、どうしてもうどんが食べたくて日本食レストランに入りました。メニューを見ると蕎麦もあり、心変わりして蕎麦に決めました。ズルズルと蕎麦を手繰っていると、日本人と欧米人のカップルが来店しました。女性が日本人、彼が欧米人です。
僕の後ろの席に座ると、彼女の方がヒソヒソと彼に話している声がギリギリ聞こえてきました。
「ベトナム人も麺すするんだね」
何も言わずにベトナム人として店を後にしました。ちなみにベトナム人も麺はすすりますが、日本人のように豪快にズルズルとやっているところは見たことがありません。
最後に
実は僕は、現地人ぽいと言われることには全く抵抗がなく、むしろ少し嬉しいくらいです。
東南アジアでは割と現地人扱いされますが、それが故に親しみやすいと言ってくれる人も少なくありません。僕は自分で長所であると思っています。
ベトナムがどんな国かについてもまとめているので↓↓をどうぞ。
最後まで読んで頂きありがとうございました!