【旅の思い出し日記】ベトナムのホイアンとフエでの暴飲暴食の日々

ベトナム編

 ベトナムでは割と節約生活を頑張っていました。

 お腹が空いたら屋台のフォーを食べ、たまに他のものが食べたくなったらレストランへ行き、何をするでもなくダラダラしたり、たまに観光したりしていました。観光地までも片道2、3時間なら平気で徒歩でした。

 しかしそんな節制生活に終止符を打つタイミングがやってきたのでした。

 日本からの友達がやってくるということで、ずっと一人旅をしていた僕は有頂天で彼を待っていました。そして合流するとせきを切ったように散財旅が始まってしまったのです。

 一人旅では自分のペースで動けるので節約もやりやすいですが、誰かと旅を始めると財布の紐がゆるゆるになってしまうのです。屋台に行くことはめっきり減ってしまい、毎日レストランや食堂を梯子して暴飲暴食していました。

 久しぶりにガッツリお金を使えて楽しくてしょうがなかったのですが、頭の片隅で警鐘を鳴らしているもう1人の僕の存在は常に感じていました。しかしそんなものはアルコールとベトナムの美食で抑えつけ、遊びまわっていました。

 ベロンベロンとまではいかないまでも、割と酔っ払っていた僕らは危なげなことも多多ありました。

 ホイアンには日本橋という観光名所があります。昔に日本人が作ったという石橋で来遠橋とも呼ばれています。昼も夜も観光客たちで賑わっている人気スポットなのですが、僕の友達は危うくそこから落ちかけていました。僕的には落ちてくれた方が面白かったのですが、人様の国で迷惑をかけたくないので(もちろん自国でも)頑張って引き止めました。

 

 フエではインドのリキシャー(自転車に乗って客席を引く車)のような乗り物が走っていたのですが、そのドライバーからパケに入った白い粉を見せられて買わないかと持ちかけられました。僕らは大喜びで「ポリース!」と叫び回って彼を告発しました。ドライバーは慌てて「ファック!」と言い残してその場から逃げ去りましたが、今思えば危ないことをしました。ベトナムのブラックマーケットがどんなものなのかは知りませんが、そういった輩たちを敵に回したり恨みを買ったりして良いことは何もありません。

 謎の散財も行いました。

 ベトナムは日本に比べるとかなり物価が安く、自分が少しお金持ちになったかのように錯覚してしまいます。レストランや食堂ではお釣りを全てチップにしてみたり、お土産を売り付けに来る人たちの商品をアレコレ買ってみたり、道端でパフォーマンスを行っている人にも良くお金を撒いていました。

 ホイアンにはビーチがあるのですが、無料のエリアではなく有料の席を取ったり観光地価格の料理も推しまず食べていました。僕は海には入りませんでしたが、友達はビールでフラフラになりながら海にダイブしており、服もパンツもビショビショになっていました。橋から飛び降りるよりもずっと健全だったので、この時は全く止めようとはしませんでした。

 

 異国の地でテンションが上がってしまうのは仕方のないことですが、調子に乗りすぎず節度を守らなければなりません。動物にベタベタ触っていたのも今考えると鳥肌モノです。可愛い犬や猫がトコトコ歩いていると抱き抱えたりしていましたが、外国では絶対にするべきことではありません。狂犬病は旅をする上でかなり意識すべき注意事項なのです。

 今振り返って最も散財したなあと思うのは現地でナンパした際に支払った”奢り代”です。僕らは当時ほとんど英語を話すことができなかったのですが、酔拳を使って適当に声をかけてお酒を奢っていました。日本ではナンパなんてほとんどしたこともないヘナチョコたちが海外で成功するわけもなく、結局お会計係になって終わってしまっていました。僕らはちょっと女の子と話したかっただけで、2人ということもあって下心は全く(全く)ありませんでした。

 一番のやらかしは帰り道に友達の身に起きました。

 ホーチミンからのフライトということで長距離バスで向かっていたのですが、途中から僕らはあることが気掛かりになりだしたのです。そしてニャチャンというビーチエリアでその気掛かりは確信へと変わりました。

 「このままではフライトに間に合わない!」

 予定ではお昼頃に着くということなので、夜のフライトには間に合うはずでした。しかし、フエからニャチャンまでの距離と時間を考えると、ニャチャンからホーチミンまではどう考えても辿り着くのは夜なのです。

 僕はニヤニヤしていましたが、友達はめちゃくちゃテンパりだしました。頭を抱えて考えていたかと思うと、ニャチャンで降りると言い出したのです。ニャチャンからホーチミンまで飛行機がちょうど良く飛んでいることに賭けてタクシーで空港にブッ込むと言うのです。

 僕は面白かったのでギリギリまでバスに引き止めていましたが、彼は脂汗をかきながら飛び出して行ってしまいました。

 結局彼の作戦は成功して無事日本行きのフライトに間に合ったので、僕は残念でしょうがありませんでした。

 

最後に

 他にもベトナムの記事をいくつか書いているのでコチラの一覧をどうぞ。

 

 最後まで読んで頂きありがとうございました!

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